忘却の淵

2021年11月16日 20:00

あ行。【タイトル】 忘却の淵
【制作】 あ行。 アワラギ様(代表)

忘却の淵
【ジャンル】 探索ホラー
【対象】 15歳以上(高校生~)推奨
【ED数】 3種類
【プレイ時間】 1周35分(トータル44分)程度
【ツール】 RPGツクールMV
【容量】 114MB(ダウンロード版)
【公開日】 2020年1月5日
【プレイver.】 1.03


気が付くとあなたは、硬い石の上で目を覚ます…。
足元には血が滴る…、周りには誰かがいるようだ…。
自分の名前以外なにも覚えていない…。
意識のある2人と自分は、同じ服装、同じマークの入った服を着ている。
たくさんの遺体、広い施設…。
自分の記憶を取り戻し、この不可解な場所から脱出ができるだろうか…。

(制作サイトより引用)



ツクールMV製の探索ホラーゲーム。
基本ブラウザプレイですが、ふりーむ!IDをお持ちの方はダウンロード可能です。

ふりーむ!の作品ページ→  RPGアツマールの作品ページ→

自分の名前以外、記憶を無くして目覚めた主人公。
同じ境遇で倒れていたイヌイ、クヨウと共に探索していきます。

ツクールMVの頭でっかちのキャラクターは可愛らしく、
どうしても周りに散らばっている骸骨や血痕の不気味さとのギャップを感じてしまいます。
ただ、探索中に表示される一枚絵はなかなかグロくて恐ろしい。探索の雰囲気を盛り上げてくれました。

こういうシチュエーションって、仲間――ひいては自分自身さえも信頼に値する人物かが分からず、
どこかで裏切られるのでは?と最後まで疑心暗鬼に囚われつつの探索になるのですよね。
その緊張感が心地良かったです。
とは言え、個人的にちょっと苦手な敵から追われたり、隠れながら進まないといけないシーンはなかったので、
そういう意味では安心してプレイできました。

原作は、クトゥルフ神話TRPGのシナリオとのこと。
クトゥルフ系統のお話ということで、狂気染みた恐怖が味わえるストーリーでした。
エンディング分岐も分かり易いです。
プレイし終えてから、TRPGのストーリーを読むのも面白かったです(プレイ前だとネタバレになるのでご注意を)。
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Planet nine

2020年11月12日 20:00

あ行。【タイトル】 Planet nine
【制作】 あ行。 アワラギ様(代表)

Planet nine

【ジャンル】 ビジュアルノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 - (分岐なしノベル)
【プレイ時間】 38分程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 114MB(ダウンロード版)
【公開日】 2018年4月8日
【プレイver.】 1.04

いつからだろう、わたしは、僕は。いつも気づくと、真っ白な光に包まれていた。
光の先には真っ暗な闇。星々が散らばり、流星が流れる。これは夢? それとも幻?
不思議な体験を共有する3人が出会い、いつしかある1人の人物の元へと集う。
(制作サイトより引用)


ティラノビルダー製で、ブラウザ・ダウンロード版あります。

ふりーむ!の作品ページ→  ノベルゲームコレクションの作品ページ→

分岐なしのノベル作品。
同じ宇宙の「夢」を体験した人たちが出会い、その理由を探っていきます。

登場人物たちが、タイトルである"Planet nine"や明けの明星に例えられて織り成すストーリー。
文章が詩的なことも相まって、とてもロマンチックだと感じました。
物語とは関係ありませんが、中島みゆきさんの「地上の星」という歌を連想しちゃいました。

私は宇宙にあまり関心がなく、Planet nineのことも知りませんでした。
読み終わって調べてみたところ、興味深いですね。
この作品を読んでから、夜空を見上げて金星を眺めたり、未だ捉えられないPlanet nineに
思いを馳せたりするようになりました。
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幻界ドリームツアー

2020年10月02日 20:00

あ行。【タイトル】 幻界ドリームツアー
【制作】 あ行。 アワラギ 様

幻界ドリームツアー
【ジャンル】 クリックミニゲームAVG
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 1周25分~(トータル50分)程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 118MB(ダウンロード版)
【公開日】 2019年8月13日
【プレイver.】 1.04

いつも通りの日常をすごし、眠りについた…ある日の夜
気が付くと、知らない場所、不思議な景色
タイのウェイターが話しかけてくる
「帰りたい」か「ここに住みたいか」…  (制作サイトより引用)


ティラノビルダー製で、ふりーむ!ではブラウザプレイのみ。
ノベルゲームコレクションでダウンロードも可能です。

ふりーむ!の作品ページ→  ノベルゲームコレクションの作品ページ→

同作者さんの過去作に登場するキャラクターを使った、ミニゲームがメインな作品です。
ストーリー自体はシンプルなので、ゲーム的にはこの作品のみプレイしても特に問題ないのですが、
過去作プレイ済みだとキャラクターに愛着が感じられ、より楽しいと思います。

クトゥルフがモチーフなので、見た目が奇怪で非人間的な面も垣間見えるキャラクター達なんですが、
どこか愛嬌があって憎めないキャラ達でして。
中でも「ここに住みたい」編(?)に出てくるおばあちゃんが好きでして、まさか一緒に生活できるなんて(*/∇\*)
あんまり長居したくない世界なんですが、ここでの生活、普通に楽しかったです。

おばあちゃんなんですが人外なので、戦います。そしてどんどん強くなります。
戦闘は、タイミングを合わせてクリックすることで回避したりと、少しですがアクション性あり。
探索しているうちにクリアできる程度に強くなるので、レベル上げに時間を費やさずに済むのは良かったです。

そして、「帰りたい」編(?)では、シューティング(的当て)とじゃんけんバトルに挑むことに。
アクション苦手なのでシューティングにやや手こずりましたが、慣れると意外とスムーズでした。
初見で敵のHPを見て、ちょ、こいつ強すぎないか!?と思ったけど、何とかクリア。
ただ、クリックしすぎて指が疲れたよ。

個人的には、どちらかと言えば永住しておばあちゃんと暮らしたい派。
でもゲームに必死だったので、無事にクリアできて、おうちに帰れてホッとしました。
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転生天命-Call-

2019年10月06日 22:24

あ行。【タイトル】 転生天命-Call-
【制作】 あ行。 アワラギ 様

転生天命-Call-
【ジャンル】 ホラーファンタジーADV
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 1種類
【プレイ時間】 1時間10分程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 126MB(ダウンロード版)
【公開日】 2017年12月7日
【プレイver.】 1.02

女子大生の吉野八知の携帯電話には…浮遊霊から電話がかかってくるという…
自身の記憶のない浮遊霊「中身」は、強い未練のある体に引き寄せられて他人の体に入ってしまう。
その体から出る方法は、生前の「未練を叶える」こと。
八知はしかたなく浮遊霊の「中身」の頼みを聞きさまざまな体の未練の解決に協力していく…
お人よし浮遊霊「中身」と霊感女子、吉野八知のホラーファンタジー 。
(制作サイトより引用)


ティラノビルダー製で、基本ブラウザプレイ。ダウンロードも可能です。

ふりーむ!の作品ページ→  ノベルゲームコレクションの作品ページ→

第13回 ふりーむ!ゲームコンテスト ブラウザゲーム部門にて銀賞を受賞された作品です。

LiveMaker製の前作「転生天命」をブラウザ対応にした移植作品とのこと。
内容はほぼ同じということで、新作のこちらをプレイさせて頂きました。
こちらはLive2D化されたということで、キャラクターがぬるっと動くのが面白かったです。

生前の記憶を無くした浮遊霊が、未練を持ったままの死体に乗り移ってしまうという物語。
ホラーというかオカルト寄りな気がします。
主人公が心霊現象に慣れた女性なのもあり軽快な語り口なのですが、単なるコメディではなく、
時折ふと霊というものの異質さが垣間見えて空恐ろしくなる、そんな絶妙な塩梅でした。

浮遊霊は、女子大生・八知により「中身」と呼ばれています。絶妙なネーミングセンスだ。
訳も分からず他人の身体で目覚めてしまい、霊感の強い八知に助けを求める中身。
いやー、助けて!って縋り付く気持ちは分かりますわー。
でも、幽霊から所かまわず電話がかかってきて困っている八知の気持ちも分かる。
八知がお人好しすぎず、かと言って冷たすぎないキャラクターなのは良かったと思います。
もし八知があまりに中身に翻弄されすぎていると、読者としても中身にイラつくかもしれませんし、
冷たく突き放しすぎていると中身に同情して八知の好感度が下っていたかもしれません。

物語は何章かに分かれていて、時々選択肢があります。
基本的には、思うがままに選んでいって大丈夫そう。
詰まることはない作りだと思いますが、もし困ったら制作サイトさんに攻略チャートがあります。

ストーリー展開は「これからどうなるの!?」と目が離せなくなる展開で、ぐいぐい引き込まれました。
ホントに面白い。
八知には申し訳ないですが、中身には記憶が戻らないままシリーズ化して欲しいとか思っちゃう。
ラストがどうなるのかは選択肢次第ですが、どちらの流れもそれぞれ好きでした。

エンディングは、大きな流れとしては基本的にひとつ。
ただ、選択肢や行動によって展開が違ったり、先のエピソードに進めずに終わったりします。
一番先のエピソードに進んだエンディングとしてはひとつ、という感じ。
先に進めないエンドもそれぞれ違った味わいがあるので、やはり選択肢は全部試してみるのがお薦めです。

そしてこの作品、エンディング後におまけエピソードがあります。
ふりーむ!の作品説明にも書いてあるのですが、、おまけでは"Blue Line Games"さんが制作された
フリゲの登場人物が出てくるという。
この作品と同作者さんだったの!?と思いましたが、そこは違うようです。
私も以前プレイさせて頂いた「DOKI★DOKIラブパニック」や「怪奇探索少年隊」「白い焔」の
キャラクターが登場しまして、ひとり興奮しておりました。
中でも「白い焔」の小松父にはビックリ。霊感強い猛者かと思っていたのに、意外と普通の人だった……!

もちろんそれらの作品をプレイしていなくても本編は十分に楽しいです。
しかし、プレイしているとおまけエピソードの楽しみが半端ないですよ。
「DOKI★DOKIラブパニック」だけは異色ながら、他の作品はこの作品と通じるものがあるので、
前でも後でも併せてプレイをお薦めしたいです。
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狸の家

2019年03月17日 23:10

あ行。【タイトル】 狸の家
【制作】 あ行。 アワラギ様(代表)

狸の家

【ジャンル】 ホラーファンタジー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 3種類+α
【プレイ時間】 1周12分(トータル35分)程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 105MB(ダウンロード版)
【公開日】 2019年3月3日
【プレイver.】 1.00

2番目の子を授かり
新居(マイホーム)を購入するため中古物件を訪れた家族…
不動産に案内された家に入ると…
入り口が閉ざされる…
マンションよりも広い2階建ての一件家に子どもははしゃいでいるが…  (制作サイトより引用)



ティラノビルダー製で、ブラウザ・ダウンロード版あります。

ふりーむ!の作品ページ→  ノベルゲームコレクションの作品ページ→


ティラノゲームフェス2019 にて、佳作を獲得された作品です。

古い日本家屋の中古物件を見学に訪れた家族に降りかかる奇妙な出来事。
「狸の家」というタイトルから、日本昔話のようなちょっぴり不思議でユーモアのある体験かと思いきや……
想像以上に奇怪な展開で、ゾワリとしました。
こちとら日本人なんだよー、狸に化かされる話なんて慣れっこなんだよー。
と思っていたら裏切られます。怖し。

ちなみにゲーム紹介ページにも記載があるように、本編クリア後に読める調査モードでは、
同作者さんの別作品「不死の捜査録」の主人公たちが登場します。
私は不死の〇〇録シリーズプレイ済みだったので、彼らの活躍が見られて嬉しかった!

お話自体に繋がりはないので前作シリーズをプレイ必須とまでは言えないものの、
プレイしていないと「これは何?……誰?」という感じになるかも。
また、特殊な戦闘があるので、プレイ済みのほうがスムーズにできるとは思います。
戦闘は最初難しく感じたものの、慣れてコツを掴むとさくさく進めました。

不死の〇〇録シリーズはクトゥルフをモチーフにしたホラーファンタジーですし、
今回は狸のイタズラ程度の全く違う世界だと思ったのに、まさかシンクロしているとは。
その点も驚きです。
不死の〇〇録シリーズは大好きなので、こういう形で続きが読めるのは嬉しいです。
また次回作があれば良いなぁ。
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