聞き屋

2019年06月13日 22:07

聞き屋 ノベルゲームコレクションのページ【タイトル】 聞き屋
【制作】 旧人類様(twitter

聞き屋
【ジャンル】 短編ノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 - (分岐なしノベル)
【プレイ時間】 5分程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 122MB(ダウンロード版)
【公開日】 2018年8月19日
【プレイver.】 ?

あなたは聞き屋です。
お客さんの話を聞くだけで構いません。 (ノベルゲームコレクション作品ページより引用)


ティラノゲームフェス2018 にて、佳作を獲得された作品です。

お客さんの話を聞く。それだけのゲームです。
最初は向こうが「聞き屋」なのかと思っていましたが、こちらのことでした。
説明にも「あなたは聞き屋です」って書いてありましたね。

画面はモノクロで古い映画のようなノイズが入り、流れる音楽はショパンのノクターン。
洒落た雰囲気ですが、目の前に座る人物はどこか奇妙でちぐはぐな感じです。
私は「聞き屋」なのでただただ話を聞くだけですが、つい「あなたは何者?」と聞きたくなります。
まぁ、例え聞けたとしてもやってしまうと野暮ってものなんでしょうね。
聞き屋のプライドに反する気はします。

彼が効かせてくれるお話はどこか優雅で、風景が目の前に浮かぶようでした。
短いお話なので、つまらないと思う人もいれば、趣を感じる人もいるでしょう。
さくさく無造作に読むより、じっくりと味わいつつ読むと印象が変わってくると思います。

奇をてらった作品ではあるのに、足が地に着いた作品で、好感が持てました。
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えんかうんと

2019年06月07日 21:18

5Z6P【タイトル】 えんかうんと
【制作】 5Z6P ひさかきぬい様、素凡様

えんかうんと
【ジャンル】 掌編ビジュアルノベルゲーム
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 4種類
【プレイ時間】 1周4分(トータル12分)程度
【ツール】 RPGツクールMV
【容量】 204MB(ダウンロード版)
【公開日】 2019年4月1日
【プレイver.】 1.00

いつもと同じ繰り返しの日々。しがないフリーターである俺は今夜もただ帰路につく。
目的もなく生きる楽しみもなく、腹の底には渦巻くような閉塞感を感じていた。
「誰でもいいから、殺してぇな」
そう思った矢先に出逢ったのは、ひとりの少女だった。 (ふりーむ!作品ページより引用)



ツクールMV製の、10分程度で読める、選択式ノベルゲーム。
基本はブラウザプレイですが、ふりーむ!IDをお持ちの方はダウンロードも可能です。
展開によってホラーだったり良い話だったりのギャップが大きかったです。

冴えない生活にやさぐれている主人公が、深夜、小学生の女の子にエンカウント。
ピンクの身なりの良い女の子に「あら、可愛い」とは思ったものの、
夜中にランドセル背負った女の子が歩いていたらギョッとしますよね。

あらすじだけ見ると「女の子、逃げて……!」と言いたくなるのですが、
どう見ても状況が普通じゃないので、どうなるのか先が見えませんでした。
初回は、もし私が主人公ならこうするだろーというごく普通の行動をとってみたところ、
とてつもない理不尽な目に遭わされて愕然としました。そりゃないよ(´;ω;`)
選択肢と結末に因果関係が見えないのが理不尽だなぁと思いました。
ただ、先が想像できないという点ではそこは楽しみになり得るのかも。

展開によっては希望が持てる良いエンドもあるものの、前述のような理不尽さにモヤモヤ感は残りました。
女の子は可愛いし、ブラックホールのように吸い込まれそうな彼女の妖しい瞳は見どころだと思います。

カテゴリーに少々迷いましたが、ある種の怖さはあると思うのでホラーとさせて頂きました。
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エリニュスの娘

2019年05月30日 22:00

アマヨノツキ【タイトル】 エリニュスの娘
【制作】 アマヨノツキ(サイト閉鎖) 巴月夜子様

エリニュスの娘
【ジャンル】 滅入る系アドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 7種類
【プレイ時間】 1周25分(トータル1時間40分)程度
【ツール】 吉里吉里2/KAG3
【容量】 6.92MB
【公開日】 2009年12月24日
【プレイver.】 1.03

「死は甘美でしょう?だからあげない」

長い年月をかけ、両親を死なせた相手への復讐を鮮やかに成し遂げた娘。
そのやり口は巷で噂になり、娘は「エリニュス――復讐の女神――の娘」と呼ばれるようになった。
そんな「エリニュスの娘」の元に、ある時「復讐」を胸に抱いた者たちが訪れる。
彼らの胸中は様々で計り知れず。果たしてその復讐劇の行く末は――?


10年程前に公開されたノベルゲームです。
ノベルゲームの良いところは、ストーリーが中心なので時間が経っても色褪せないことかなと思います。

エリニュスの娘、という厨二心をピンポイントでくすぐられるタイトルとストーリーが魅力的。
あらすじだけ聞くとシリアスなダークファンタジーかと想像してしまうのですが、
「コピペ」等の現代用語がざくざく出てきて軽快なノリと突っ込みで喋るので、あまり重苦しくありません。

彼女の元でストーリーに絡んでくるのは、男性3人。
それぞれ違った形で「復讐」を胸に秘めています。
特にガステールは裏表ありそうな人物で、彼とアネモネが戦わせる復讐論は見応えがありました。
2人とも自分の考えをしっかり持っていて、、語ります。
些か多弁にも感じましたが、それだけ復讐について考えに考えているからこその饒舌なのだと思いました。

アネールは一見目立たず地味なのですが、実は彼が最大のキーパーソンだと思っています。
彼のエンドが一番意外性があり、見応えがありました。
3人の中では一番好きなエンディングです。
ディカは、このゲーム中で唯一の癒しかもしれません。
ガステールは、アネールとは違った意味で予想外でビックリしました。

この作品で良いなと思ったところのひとつが、エンディングリスト。
ただのリストではなく、クリアすると美しいアイコンとエンディングタイトルがひとつずつ表示されます。
どれが誰のエンドなのか分かり辛いというのはやや難点ですが、気になる程でもなく。
次は何が出るかなと楽しみでした。

クリア後のおまけも色々と楽しいです。
本編はあくまでシリアス、しかしコメディかと錯覚するような軽快なノリも多いんですが、おまけはもっとすごい。
こんなストーリー本当にあったら良いな……と思ってしまいました。

見るのに少し苦労したエンディングもありますが、選択肢を色々試して全エンドクリアできました。
以下に、攻略を掲載しています。
反転させないと見えないようにしていますが、ネタバレにご注意下さい。
[エリニュスの娘]のヒント・攻略を見る
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レディとメイドの探偵日和

2019年05月22日 20:00

ほーむorあうぇい【タイトル】 レディとメイドの探偵日和
【制作】 ほーむorあうぇい あきら様

レディとメイドの探偵日和
【ジャンル】 ノベルアドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 4種類
【プレイ時間】 1周3分~(トータル10分)程度
【ツール】 ティラノビルター
【容量】 -
【公開日】 2016年8月27日
【プレイver.】 1.00

ある昼下がり。
お嬢様とそのメイド(仮)はカフェでお茶を飲んでいました。
話題はお嬢様の読んでいるミステリのようですが……? (ふりーむ!作品ページより引用)


以前プレイさせて頂いた「レディとメイドのスイートルーム」の続編です。
前作はがっつり探索ものでしたが、今作はキャラクター同士の会話を楽しむノベル作品。
前作プレイ推奨です。
また、前作はウディタ製でしたが、こちらはティラノビルダー製でブラウザプレイのみです。

相変わらずの2人の関係が微笑ましく。
もうちょっと乙女ゲーっぽい展開も期待しましたが、これはこれで良いものです。
有名ミステリー作品のタイトルのパロディもツボでした。
この辺りは元作品を知っているかどうかで変わりそうなので、ミステリー好きな方の方が楽しめるかも。

エンディングは、選択肢を全部選んでいけばコンプリートできます。
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生きていく勇気~統合失調症になった僕~

2019年05月16日 21:49

未来色原石【タイトル】 生きていく勇気~統合失調症になった僕~
【制作】 未来色原石 浦田一香様

生きていく勇気~統合失調症になった僕~
【ジャンル】 短編ノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 - (分岐なしノベル)
【プレイ時間】 24分程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 119MB(ダウンロード版)
【公開日】 2019年4月30日
【プレイver.】 ?

主人公、富岡卓也は統合失調症を患っている。
医師から就労の許可が出ているため、就職を目指し、
就労継続支援B型事業所(通称作業所)に通っている。
障害・精神障害に対する思い、差別や偏見などを描いた作品。 (制作サイトより引用)


統合失調症をテーマにした珍しいノベル作品。
興味を引かれてプレイさせて頂きました。

統合失調症の少年が主人公で、彼を取り巻く日常と人間関係が描かれています。
障害者だからどう、ということよりも、一人一人の人間に焦点が当てられていて、
障害を卑下する訳でも美化する訳でもなく、客観的に淡々と描写されているように思いました。

主人公は、前向きに一生懸命頑張る、私から見ると眩しいくらいに真っ直ぐな主人公らしい青年です。
甘えず、できることを頑張る。
誰も否定できない立派さです。
ただ、それこそが人間のあるべき姿と信じて疑わないというスタンスではなく、
その真っ直ぐさが時に人を追い詰め、また時に人を助けることもある――
そこまで暗に描かれているのはすごいなと思いました。

事業所のことなど知らないことは興味深く拝読しました。
ただ、ストーリー自体はすごく意外というか斬新というものではありません。
しかしながら、読んでいて感情を揺り動かされたり、ハッとすることが多かったです。
特に「人は死ぬ勇気があるから自殺するんじゃない、生きていく勇気がないから自殺するんだ」
という一文には衝撃を受けました(本で読んだ、と書かれているので何かからの引用かもしれませんが)。

障害について考えるというより、人間について改めて考えるきっかけになる作品だと思います。
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