稲葉探偵事件ファイルNO.1

2018年05月28日 20:00

INUI GAMES【タイトル】 稲葉探偵事件ファイルNO.1
【制作】 スイカBAR (INUI GAMES) 戌亥様(代表)

稲葉探偵事件ファイルNO.1
【ジャンル】 微ホラーな推理探索アドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 6種類
【プレイ時間】 1周1時間20分(トータル2時間)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 100MB
【公開日】 2015年9月28日
【プレイver.】 1.06

外との連絡を絶たれた洋館で次々と起こる殺人事件。
探偵・稲葉創悟は犯人を見つけ出し洋館を脱出することはできるのか……。 (制作サイトより引用)


第11回 ふりーむ!ゲームコンテスト 推理ゲーム部門で金賞を受賞された作品です。

ウディタ製のホラー推理アドベンチャー。
多少の脅かし要素と追いかけられ要素ありです。

タイトルからスタートにかけての黄色い画面がスタイリッシュでカッコイイです。
プレイを始めると、バスの中での探偵の稲葉さんと助手の仁菜ちゃんのコミカルなやりとりが。
結構シリアスな感じなのなかと勝手に思っていたので、ちょっと意外でした。
そのバスが土砂崩れで立ち往生し、山奥の館に助けを求める乗客一行。
この辺りはミステリーで定番の展開だと思うのですが……
無人の館で住人を待つでもなく、後から説明すればいいかと言いつつ
鍵を見つけて「綺麗に手入れがされた植木鉢のある」個室を各自に割り振りし、
「冷蔵庫にたっぷり入っている新鮮な食料」で勝手に料理を始めるご一行に初っ端から動揺しました。
おい、それって普通に人が住んでる気配で満々やないかーΣ('□'*)
まぁ、そこはフィクションですしお約束ですので気にしない方が良いとは分かってるんですが。

またこのゲーム、ホラーと推理の融合という点が特徴的だなと思います。
ホラーの脅かしはあまり怖くはありませんでしたが、ポルターガイストや幽霊が存在する世界って
推理ものと合わせるのは難しい気がしてたんですよね。
密室とか殺人も「幽霊の仕業」とか「ポルターガイスト」で何でもありになりそうな気がするので。
ただ、この作品はあり得ないオカルトと推理が上手く独自の世界を作り上げているように思います。
理論でガチガチの推理ものではなく、そういうものだと思ってプレイした方が良いでしょう。
ホラー要素だけではなく、ラストではちゃんと犯人を指摘するシーンもあります。
探索を進めていけば証拠は集まるし、犯人指摘は選択式なので行き詰ることはないと思われます。
謎解きは自力でクリアできました。そちらに関しても攻略サイトさんに完全攻略が掲載されています。

探索や謎解きはうまくいったもののが何より苦労したのが、終盤にがっつりある追いかけられ要素。
多分普通の人だとそこまで苦労しないと思うのですが、私、逃げるの苦手でして……。
通路が狭いので引っ掛かるし、おまけにトラップもあるので何度も何度もやり直しました。多分20回くらい。
でも諦めずに頑張りました。クリアできたときの喜びもその分大きかったです。

エンディングも順調に全部見る事ができました。ちなみに見られた順番は
ED2→ED5→ED6→ED1→ED4→ED3 です。

ここからは、クリア後の方でないと分からないと思いますが、感想を少し書きます。
あまりネタバレにはなってないとは思います。

ED5では、ある人物の行動に「何やっとんじゃぁああ!」と怒りが爆発。
プレイ終了後もしばらく治まりませんでした。そして、次回作の内容を拝見して唖然(笑)
そしてED6はとても申し訳なかった……。わざとじゃなくナチュラルにやってしまいました。

どのエンドもホラーならではの終幕やハッピーエンド、それぞれの味わいがあって楽しめました。
ちなみに攻略サイトさんによると、おまけもある模様。
私はプレイしていて全く気付きませんでしたが、一度は見ておくと良いおまけです。
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ライトを消すだけの高時給な宿直

2018年05月27日 20:00

ドッド工房◆Atelier Dodd【タイトル】  ライトを消すだけの高時給な宿直
【制作】  ドッド工房◆Atelier Dodd 夜雨ドッド様

ライトを消すだけの高時給な宿直
【ジャンル】 ホラーアドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 1種類
【プレイ時間】 10分程度
【ツール】 RPGツクール2000(RTP不要)
【容量】 28.6MB
【公開日】 2013年12月9日
【プレイver.】 2.09

あなたには今夜、
当社で宿直のアルバイトとして働いていただきます。
業務内容は特別難しいわけではありません。
募集要項の通り"ライトを消すだけ"です。
オフィスのライトが点いていたら、ただそれを消してください。
でもご安心ください。給与の高さは保証します。募集要項の通りです。
当社は3Fまであります。そのすべての階をあなた1人にお任せします。
では、よろしくお願いしますね。 (ふりーむ!作品ページより引用)


えー、お仕事が休みだったので、偶然見かけた高時給のアルバイトをやってみました。
12歳以上ならできるそうで、とっても簡単なお仕事みたいでーす。
それにしても、何でライト付けっぱなしにしちゃうかなー。
何だか変な音聞こえるし。社内を走り回ってます。だって、早く終わらせたいんだもん。

……え?聞いていたのと、違うよ……。
労災、おりるかな……。

※こちらはドネーションウェア(カンパウェア)のゲームです。

という訳で、怖かったです。そもそも3Dの画面を進む事自体が怖いです。
ヘッドホン付けて始めると怖すぎたので挫折しかけました。
でも、前作エフレメイをヘッドホン無しでプレイして後悔したので、今度は勇気を出しました。
ヘッドホン有りだと細かい音までつぶさに聞こえるので、震え上がります。
プレイ時間は短かったようで、クリア後のヘタレ度は1でした。
じわじわ進むと逆に怖くて、道中物凄い勢いで進みましたので。

脅かしゲームだと分かっていたので身構えていましたが、それでも何度かビクッとしました。
ただし急げば10分で終わるボリュームなのが、私としては丁度良い長さで。
心臓に悪いけど、面白かったです。
ラストも怖いのに、終わった解放感で思わず安堵してしまいました。何だこの気持ち。
やり遂げた達成感と怖いもの見たさで、他の作品もプレイしたい!と闘争心が湧いて(?)きました。
心が静まった頃に、チャレンジしたいと思います。

あ、これからこのバイトに応募される方は、除霊や魔除けの資格を取っておいた方がいいですよ。
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霧笛

2018年05月24日 19:02

セイナルボンジン【タイトル】 霧笛
【制作】 セイナルボンジン たぬ子様

霧笛
【ジャンル】 掌編紙芝居ホラー
【対象】 全年齢
【ED数】 - (分岐なしノベル)
【プレイ時間】 10分程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 117MB (ダウンロード版)
【公開日】 2016年9月6日
【プレイver.】 1.01

工場での仕事を終え、海にほど近い橋を渡り家路を急ぐ。
霧に包まれた橋で、青年は霧笛を聞く。
――数年前、海で妻を亡くした。
橋の上で黒服の男に出会った青年は、妻への懺悔を語り始めた。 (一部、作品中より引用)


ブラウザでプレイできる、幻想的なホラーノベルです。
ふりーむ!IDをお持ちの方はダウンロードも可能です。私はブラウザ版でプレイさせて頂きました。

グラフィックは時にアニメーションのように展開し、見せ方が素晴らしい。
人物の表情が豊かで、彼らの感じた悲しみや苦しみが鮮烈に伝わってくるのです。
やや残酷表現もあるホラーですが、とても物悲しく胸を打たれる物語で、
たった10分という短い話ながら感情を揺さぶられ、読み終わって涙が出てきました。

途中で登場する黒服の謎めいた男、正体は明かされませんが物語の狂言回しを担っています。
作者さんのブログを拝見すると、他の作品にも登場する人物のよう。
イメージの下になった漫画があるようですが、私は存じませんでした。
ともすると主役を担ってしまいそうな人物なんですが、あくまで影に徹していていて
青年を中心とする物語を損なっていません。
この人物、同作者さんの別作品にも登場するようで、そちらも読むのが楽しみになりました。

ただの残酷表現やオカルトとは一線を画した、なかなか巡り合えない良質なホラーでした。
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祭囃子が鳴り止むまで

2018年05月22日 20:00

鳥籠のゲーム作品【タイトル】 祭囃子が鳴り止むまで
【制作】 鳥籠のゲーム作品 鳥籠様

祭囃子が鳴り止むまで
【ジャンル】 掌編ホラーADV
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 30分程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 64.5MB
【公開日】 2016年2月23日
【プレイver.】 1.04

祭の夜に出会った少女と一緒に、僕は高台の神社へ行く。
その道中、僕たちは奇妙な体験をする。
僕の、懐かしく、切ない思い出の物語。 (ふりーむ!作品ページより引用)


ミステリー作品を多く制作されている、鳥籠さんの作品。
前作とは異なり、ミステリーではなくシナリオメインの作品です。

海辺の町で開かれる、海嘯祭という夏祭りが舞台です。
この日には、彼岸と此岸が近くなるという伝承を持つ伝統あるお祭りながら、
担い手の若者の減少で今年が最後になるという。それだけでも少し切ない。
私の住むところでも伝統の祭りがありますが、田舎ながら昔から規模は衰えていないんですよね。
それだけ、祭り(神事)は町の生活に根付いているもののはずなのです。
それなのに、今年を最後に祭りが消えてしまう。
そう思うと、どれだけ人が少なく寂しくなってしまった町なのか想像できる気がします。

主人公は、この祭りを最後に引っ越しで町を出ていく予定の少年です。
親が転勤族でこの町にも馴染みが薄く、祭りに対して思い入れもない少年。
そんな少年と、祭りで出会う地元の少女の一夜のお話で。
2人で行動していくのですが、途中で選択肢を迫られる場面がいくつもあります。
選択を間違うと即ゲームオーバーになる箇所もあり。セーブはこまめに取った方が良いでしょう。
分岐が多いように見えて実は正解は一択か、会話の変化程度なのであまり迷う事はありません。
恐らく分岐に関わるのは後半での選択肢だと思うのですが、途中の会話での好感度も影響するのかも。
検証できていないのですみません。

後半のあるシーンでは新古今和歌集や万葉集からの引用も用いられています。
知らない和歌もありましたが、調べていくとどんな思いを表しているのは分かる気がしました。

ラストで見られる星空と花火が切なくなる程に美しく、心に染み入りました。
静かな作品ですが、ちょっぴりあの世との境目に迷い込んだようなふわふわした不思議さと
ノスタルジーを感じられ、胸が切なくなりました。良い物語でした。
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ツクモノガタリ

2018年05月21日 20:00

WHGF【タイトル】 ツクモノガタリ
【制作】 WHGF WH様

ツクモノガタリ
【ジャンル】 ホラー風アドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 3種類
【プレイ時間】 1周40分(トータル1時間40分)程度
【ツール】 RPGツクールVX
【容量】 35.3MB
【公開日】 2016年9月24日
【プレイver.】 1.03

九十九は、知人の佐久間から向行山に出没するという鬼退治の仕事を持ち掛けられる。
山へ入った若者が何人も、食い荒らされて無残な姿で発見されているというのだ。
引き受けた九十九は、依頼元である五十嵐家へ向かう。


【注意】このゲームをプレイするには別途RPGツクールVXのランタイムパッケージが必要です。
ダウンロードはこちらから→ツクールweb

ホラーというより、和風伝奇アドベンチャーゲーム。
物語は、主人公の九十九が佐久間という人物に鬼退治を依頼されるところから始まります。

九十九の正体については明かされないのですが、ククリとコノハという妖らしき美女(巨乳)を
使役している、不思議な人物です。でもどうやら人間らしい。
依頼を持ってきた佐久間も物の怪退治を請け負っている輩のようなのですが、
九十九の方が上手で、手に負えない依頼を持ち掛けてきた様子。
冒頭の台詞や会話から、恐らく何度もこうしたやりとりをしていえる2人なのかなと。
あまり背景をつぶさに語らずとも彼らの関係性や立場を察せさせる演出は見事だと思いました。

そしてこの作品、雰囲気がとても良いです。
時は大正時代くらいな感じで、人と人でないものが入り混じる世界。
もう妖退治というだけで好きな類だし、登場人物も謎めいていて魅力的です。
九十九はクールで淡々としているのですが、冷たく無感情という訳でもなく。
鬼退治も、モンスターをばばーんと退治してやったぜ!という類のお話ではなく、
人の情念が絡んでおり、真相を解き明かし、ほぐしていくものです。
そのじっとりとした重たさを、九十九のキャラクターが湿らせすぎに上手く乾かしている感じでした。

そしてBGMがとても良いのです。
街中で流れる、わびさび兼ね備えた尺八のような音色の音楽。これが渋い。
しとしと降る雨の中、虚無僧か傘を差した浪人が歩いてきそうなイメージです。
また、途中で潜り込む妖怪たちのいる世界は、打って変わって陽気な音楽で。
探索するのが楽しかったです。

謎解きも少しだけあり。
概ね探索がメインで謎解きの難易度はさほどでもないのですが、
エンディング分岐の為のフラグがすごく難しかったです。
攻略情報をがっつり見て、ようやく全エンド回収することができました。

この作品はシリーズ化されているようで、続きがとても楽しみです。
またプレイさせて頂きたいと思っています。
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