一朶の仇花

2019年11月10日 21:15

一朶の仇花【タイトル】 一朶の仇花
【制作】 さかあがり様 

一朶の仇花
【ジャンル】 和風探索アドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 3種類
【スチル数】 3枚+α
【プレイ時間】 1周30分(トータル1時間)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 122MB
【公開日】 2019年7月21日
【プレイver.】 1.07

秘密の封書を探して、秋谷邸に忍び込むことになった墨。
なぜかついてきた伊之介と共に、邸の中を歩き回るが……。 (ふりーむ!作品ページより引用)


第11回 WOLF RPGエディターコンテスト 総合5位、物語性3位等を獲得された作品です。
作品公式ページ他、ふりーむ!、ウディコンのサイトからもダウンロード可能(エントリー番号【22】)。

和風のドット絵とキャラクターが魅力的な、探索アドベンチャー。
戦闘もあるのでRPGと言った方が良いのかな?

何やら、密書を探りに忍び込んだ仲間が行方不明になり、主である姫の命で探索に行くことになった墨。
隠密行動ですからとひとりで忍び込むと思いきや、姫様の兄の伊之介がくっついてきます。
墨はなにやら嫌そうですが、味方居るって心強い。

天井裏に忍び込んで、下の部屋の様子を伺いつつ調べていきます。
最初は状況からてっきりステルスゲーだと思い、見つからないように慎重に探索していました。
が、うっかり見つかってしまいやむを得ず戦ったところ、倒すと二度と襲われないことに気付きまして。
決して殺すわけではなく気絶させるだけ、というところで良心の呵責もなく、
その後は手あたり次第になぎ倒して探索していきました。
序盤の隠密行動は何だったのだ。
まぁ、結果としては気絶させて調べないと進まないので、隠密に徹することは出来なそうです。
また、屋敷の見張りだけでなく、天井裏にはごく稀に妖怪も出没します。

敵の強さはさほどでもなく、サクサク勝てる感じでした。
ありがたいことに天井裏には商人がいて、回復アイテムや防具を買ったり武器を研いで強化したりできます。
武器は買い替えでなく、そのまま強くしていくというのも面白いですね。

ほんの少し謎解き要素もありますが、これも難しくはありません。
屋敷も迷うほど広くなく、ストレスなく探索できました。
しかし、後半になるにつれ、何やら不穏な気配が漂ってきます。
段々と程良い緊迫感が生まれましたし、ストーリーも気になるしで、進めるのが楽しかったです。

エンディングは、後半で分岐します。
最後の選択肢で、「えぇー……伊之介怪しい」と疑心暗鬼に囚われ、ちょっと選択を迷いました。
何と言うか、ほのぼのゲーというだけではない、でもドロドロでもない(エンディングにもよりますが)。
清濁併せ持つも、後味は悪くない、良い塩梅のストーリーだったと思います。
コンテストの物語性3位に輝いたのも納得。

END2だけは条件が分からず、公式サイトさんを拝見しました。
攻略があって、ありがたかったです。

姫も墨も可愛いし、伊之助も良いです。
墨の仲間たちも魅力的でしたし、もっと彼らのストーリーが見たいと思わされました。


WOLF RPGエディターコンテスト
拍手する

ツクモノガタリ~天女の羽衣編~

2019年09月25日 23:24

WHGF【タイトル】 ツクモノガタリ~天女の羽衣編~
【制作】 WHGF WH様

ツクモノガタリ~天女の羽衣編~
【ジャンル】 ホラー風アドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 1周45分(トータル1時間15分)程度
【ツール】 RPGツクールVX
【容量】 39.2MB
【公開日】 2019年6月27日
【プレイver.】 1.01

山道で「天女のように美しい」娘を助けた茂吉。
その後、行商に来た港町で茂吉は娘と偶然にも再開する。
二人は橋の桟橋に結んだ文を交わす仲となり、やがて茂吉は恋に落ちた。

とある村の寺を調査に訪れた九十九は、茂吉から人探しの依頼を受ける。
ある日を境に、茂吉は娘と連絡が取れなくなったというのだった。


【注意】このゲームをプレイするには別途RPGツクールVXのランタイムパッケージが必要です。
ダウンロードはこちらから→ツクールweb

MHさん制作のツクモノガタリシリーズ8作目です。
今回は、この物語の主人公である茂吉と、美しい娘のエピソードから始まります。
そこに九十九が別件で訪れて……という展開。
こういうパターンは初めてではないのですが、佐久間氏などお馴染みのキャラの出番がないのもあり、
九十九より茂吉に感情移入してプレイしていました。

プレイヤーからすると、美しい娘が恐らく人間ではないことは想像がつきます。
茂吉の気持ちを応援したいものの、上手くいかないのではないか、悲しい結末になるのではいかと
結末を知りたいような、知りたくないような複雑な気持ちでした。
そんな物悲しさもツクモノガタリシリーズの良いところではあるのですが。

今作はあまり難しいミニゲームや謎解きはなくて、サクサク進めました。
グッドエンドを目指して道中隈なく探索しても、クリアまで45分程度。
寄り道しなければもう少し短時間でクリアできるかもしれません。

探索頑張ったのですが、最初はノーマルエンドにあたる結末・弐に辿り着きました。
ただ、今回は何となく手応えがあったので、ヒントを見ずに自力で結末・壱を見られました。
今まで結末・弐を最初に見た作品で自力で壱に辿り着けたことがなかったので、地味に嬉しい('-'*)

結末は、私の想像通りの悲恋だったのかどうかは、プレイして確かめて頂きたいなぁと思います。
ただ、以下ちょっとだけ感想を。
ネタバレになるかもしれないので、反転しないと見えないようにしておきます。

ことの真相は、すごく心苦しかったです。
茂吉に感情移入していただけに尚更。彼は辛いだろなぁ。
反面、娘は幸せというか満足だったのかもしれません。何だか複雑な気持ちでした。
願わくば、来世で2人が幸せでありますように。
拍手する

蛇神

2019年09月21日 23:40

蛇神の祠【タイトル】 蛇神
【制作】 春色九号(Webサイト閉鎖)

蛇神
【ジャンル】 恋愛アドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 24種類
【プレイ時間】 25分(トータル2時間半)程度
【ツール】 NScripter
【容量】 61.1MB
【公開日】 2016年4月8日
【プレイver.】 6.1

主人公、「羽仁沢和己(はにざわ かずみ)」は、ごく普通の高校生。
ある日、片田舎の小さな神社で宮司を務める叔父に呼び出され、
古来よりひそかに受け継がれて来た <秘祭> に於ける重要な役目に選ばれたことを告げられる。
儀式の夜、和己は蛇神と出会うことができるのか。
そして、無事に朝を迎えることができるのか――― (作品サイトより引用)


選択形式のノベルゲーム。
ジャンルに恋愛アドベンチャーとありますが、恋愛メインのお話という訳でもないので、
女性向けというよりは伝奇ファンタジーとして楽しめる作品だと思います。

この作品、ふりーむ!の紹介文にもあるように、選択肢によって
主人公と蛇神の性別が変わるという面白い仕組み。
ですので、流れによっては男×男、女×女の展開もあります。

そこを楽しみにプレイしたのですが、女主人公の一人称が僕だったのにちょっとビックリ。
ま、まさかこれ、女という設定なだけで台詞全部同じなのでは!?と一瞬思ったり。
でも、文章は男女できちんと違うんですよね。
きちんと書き分けるなら、僕っ子でなくても良かったのでは?と思わなくもないです。
これ、単なる好みというだけではなくて。
このゲーム、エンディングが24種類と豊富なので何度もプレイすることになるのですが、
繰り返していると今のルートで主人公がどっちなのか分からなくなってくるときがあったのですよ。
なので、そこは一人称でもはっきり区別して欲しかったと思います。

選択肢が豊富なので、選ぶたびにどんな展開になるのかワクワクしつつプレイしました。
明らかにアカン選択肢も混在していて、まぁそれは選ぶとやっぱりね……という感じでしょうか。
何度かプレイしていくと、どの選択肢がどのルートなのかは掴めてくると思います。

伝奇ファンタジー一色のルートから、恋愛というか艶っぽい展開のルート、
読んでビックリの展開など、様々な展開があって、すごく楽しかったです。
この展開の豊富さはノベルゲームの醍醐味ではないでしょうか。
ちなみに艶っぽい展開でも直接的な描写はありませんので、全年齢作品です。妄想で身悶えしましょう。

エンディング数は豊富ながら、途中までは順調に回収できました。
クリアするとエンディングリストにそれぞれイラストが表示されるので、それを見るのも楽しみでした。
イラストの突っ込みがいちいち面白いのですよ。
しかし、頑張って色々選択肢を試したつもりだったのですが、自力では3、4つほどエンディングに辿り着けず、
そこは公式サイトさんの攻略を拝見しました。
具体的な攻略法が載っているので、詰まることなく安心してプレイできます。

昨今これだけストーリー分岐が楽しめるノベルゲームはなかなか巡り合えないかもしれません。
結末が豊富で難しそうに思えるかもしれませんが、1ルートは30分弱と軽めのボリュームで、プレイし易いですよ!

恋愛というよりは伝奇ファンタジーだなぁという読後感が強いので、
こちらのブログのジャンルは伝奇・ファンタジーとさせて頂きました。
拍手する

隠し神と夏の夕べ

2019年09月08日 20:48

せんやも、いちやも【タイトル】 隠し神と夏の夕べ
【制作】 せんやも、いちやも 砂原みたけ様

隠し神と夏の夕べ
【ジャンル】 和風ADV
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 1周50分(トータル1時間10分)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 62.4MB
【公開日】 2018年9月4日
【プレイver.】 1.02

ある夏の夕暮れ。
中学生のミズホ(名前変換可能)は帰路の途中、
近道をしようと立ち寄った神社から出られなくなってしまった。
帰り道がわからず困っていたミズホの前にタマキと名乗る一匹の狐が現れる。
「このまま日が暮れると非常にまずい。ここは僕のようなあやかし達の住む場所だ」
ミズホはタマキと共に家へ帰る方法を探すことにするが、
それを面白く思わないあやかしたちが邪魔をしてきて……。 (制作サイトより引用)


第14回 ふりーむ!ゲームコンテスト 和風部門にて銅賞を受賞された作品です。

神社を通り抜けようとした女の子が、あやかしの世界へ迷い込んでしまう物語。
よく見る系統のお話ですが、これは大好物だ……!

狐のタマキの助けを借りて、ミズホと遊びたいが為に帰路を阻止しようとする妖怪たちを
上手く交わして進んで行きます。
和風の風景と、妖怪たちのドット絵が可愛くて魅力的。
特に、ミズホにちょこんとくっつくタマキは可愛すぎ。
妖怪たちの仕草も細かくて、見ていて面白かったです。

いやしかし、可愛いドット絵に「遊びたい」という可愛い動機に騙されてはいけません。
あやつら、油断すると本気で殺しにかかってくるぞ……!
大体は、簡単な謎解きを読み解いて対処していくパズル的なものなのですが、
わりと難しい箇所もあって、思ったより大変な道のりでした。
何度もやられて「こいつら……」と思いましたとさ。
愛嬌と、相反する無情さも兼ね備えていて、ほのぼの系一辺倒でないところも良い味出していると思います。

とは言え、基本的に一本道でシンプルなので、手間取るところはあっても迷わず進めるはずです。
エンディングは後半で分岐しますので、道中は分岐点を探って試行錯誤する必要はありません。
安心してガンガン進んでください。

道中、「これ、ここでこうするとどうなるんだろう?」とふと思ったところが分かれ道でした。
もし分からなくても、ゲーム同梱の「初めにお読みください」に答えが書いてあります。

最初は敢えてEND2(ノーマルエンド)を見て、その後もうひとつのEND1を見ました。
あぁ、やっぱりこういう作品好きだなぁ、と胸が温かくなるエンディングです。
見た目の雰囲気に惹かれた方、その期待を裏切らない作品だと思います。
拍手する

陰姫

2019年06月01日 21:50

紅玉【タイトル】 陰姫
【制作】 紅玉 Tea Ocean様

陰姫
【ジャンル】 探索ADV
【対象】 全年齢
【ED数】 6種類
【プレイ時間】 1周37分程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 16.7MB
【公開日】 2012年8月4日
【プレイver.】 1.21

倶楽部活動で年代旅館に宿泊した四人は
深夜、人形が落ちる音で目が覚めました……。 (ふりーむ!作品ページより引用)


第4回 WOLF RPGエディターコンテスト 総合26位等を獲得された作品です(エントリー番号【67】)。
制作サイトさん、ふりーむ!からダウンロード可能。
この記事のタイトルからはふりーむ!の作品ページへリンクさせて頂いています。

古い旅館で起きる一夜の出来事。
ホラーゲームですが、脅かし表現がほぼ無いのでプレイし易かったです。
しかし、脅かし無しと思ってプレイしていると、僅かにビックリするシーンもアリ。
ただ、そこも単にプレイヤーを驚かせる為というだけでなく、さりげないヒントになっていたりします。

キャラクターはすごく個性的だという訳でもないですが、色と名前が連動していて覚えやすい。
そして主人公の意外な見た目設定に笑いました。
いや、ドット絵だとあんまり分からないのでね。

事件(?)が起こる前の、のどかで牧歌的なBGMがすごく好きでした。
実は今も、記事を書きつつ後ろでこの音楽流ししております。
友人同士4人も仲が良さそうで微笑ましいです。
そして事件が起きてからも、ドロドロと恐怖を煽るようなものではなく、ドンドコドンドンという感じの
太鼓のリズムがメインのノリの良いBGMだったので、さほど恐怖心を感じずにプレイできました。
途中の展開によっては悲劇にもなりますが、全体的にしんみりとして優しい雰囲気です。
すごく怖いホラー好きな方だと物足りないのでしょうが、私はとても好きなタイプの探索ホラーです。

エンディングは6種類で、私はED6(ベストエンド)に最初に辿り着けました。
途中うっかりしていて危うくED4に行きそうでした。
あることをやらないとそこに辿り着くんですが、「そうだ、忘れるところだった!」と素で仰天。
キャラクターの気持ちになれば忘れるはずないのですけどね。
その後、敢えてそこを忘れてED4、ED3まで自力回収。
後は少し悩んで、制作サイトさんのヒントを拝見しました。
その後ED5、ED1まで回収。なるほど、そういう風にもできるのねという感じです。
しかし、制作サイトさんやウディコンのレビューにもあるのですが、ED2が難しくてクリアできず。
この作品、慣れて手順を覚えると10分程度でクリアできるので、微調整しつつ何度か頑張ったのですがダメでした。
正直、台詞とかエンド後のイラストが変わる程度で大きな差異がなさそうなので、いったん諦めました。

比較的短時間でプレイできますし、ストーリーも良いです。
大きなどんでん返しや深い伏線があるとは言えませんが、シンプルでちょっと予想外で、好き。
ベストエンドのオチも、好きでした。
ホラー苦手な方でもプレイし易いので、怖いのが苦手な方にもお薦めです。
ただし、全エンド回収しないと気が済まないタイプの方には険しい道になるかもしれません。


WOLF RPGエディターコンテスト
拍手する


最新記事