ツクモノガタリ番外編~雉の鳴く夜~

2021年11月15日 20:00

WHGF【タイトル】 ツクモノガタリ番外編~雉の鳴く夜~
【制作】 WHGF WH様

ツクモノガタリ番外編~雉の鳴く夜~
【ジャンル】 ホラー風アドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 1種類
【プレイ時間】 45分程度
【ツール】 RPGツクールVX
【容量】 44.6MB
【公開日】 2021年6月27日
【プレイver.】 1.01

――それは、いつものまして暑い夏の日の事であった。
とある小さな集落で、若い娘ばかりがいなくなる事件が相次いでいると聞いた私は、
きっと本を書く種になると思い村へと足を運んだ。

(ゲーム内より引用)


【注意】このゲームをプレイするには別途RPGツクールVXのランタイムパッケージが必要です。
ダウンロードはこちらから→ツクールweb

以前からプレイさせて頂いている、MHさん制作のツクモノガタリシリーズ10作目。
シリーズ既プレイの方向けの作品です。
今回は番外編ということでいつもとは異なり、現代の一場面から始まるという
これだけでとてもワクワクしますね。

お馴染みのキャラクターではなく、とある作家さんからの視点で九十九と佐久間の活躍が描かれます。
これが約15分程度。
残りは、お馴染みの九十九視点で真相(というか一周目語られなかった部分)が見られるという作りでした。

久々にゲームをするので、ミニゲームクリアできなかったらどうしようとドキドキしていたのですが、
難易度は高くなかったので良かったです。
古典作品をテーマにした謎解きとかもなかなか面白かったです。
途中分からなかった問題や、え、答えこっちなの?と思った箇所ががあったものの、
間違えるとやり直しになるので何となくでクリアできてしまいました。

前作プレイから間が空いたのもあり、最後の方のクライマックスシーンで、「え、あなたは誰!?」
となってしまって慌てたんですが、きちんとオチがあって分かったので良かった。
長く続いたこのシリーズ、本編は完結済みとのこと。
大好きなシリーズなので、また番外編を期待してしまいます。
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たまよりひめ

2020年11月04日 20:00

Classic Pink【タイトル】 たまよりひめ
【制作】 Classic Pink

たまよりひめ
【ジャンル】 和風短編乙女ゲーム
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類
【スチル数】 6枚
【プレイ時間】 1周20分(トータル40分)程度
【ツール】 ティラノスクリプト
【容量】 193MB
【公開日】 2020年8月31日
【プレイver.】 2.00

――夢か現か、蜃気楼か。

祖母の家で退屈な夏休みを過ごしていた少女、玉姫(たまき)は
村で変わった容貌の少年のソウシと出会う。
そして短い夏の間に交わした約束を果たすため、少女は再び村へ訪れる。

真夏の思い出の結末は。 (作品ページより引用)


ティラノスプリクト製のノベルゲームで、ふりーむ!とノベルゲームコレクションにて公開されています。

ふりーむ!の作品ページ→ ノベルゲームコレクションの作品ページ→

和風のタイトルと可愛いキャラクターが魅力的。
特に、ヒロイン玉姫の衣装が巫女さんっぽくて好きです。
お相手のソウシは何とフルボイス付き。

プレイを始めると物悲しい音楽が流れてきて、悲しいストーリーなのかな?と想像が膨らみます。
ふわりとした絵柄から勝手にほのぼの系の物語を想像していたので、ちょっと意外でした。

おばあちゃんの家のある田舎で出会った不思議な少年ソウシとの物語。
子供時代と大人になってからのキャラクター対比が面白いです。
成長して大人びているけど、きちんと面影を留めていて上手いなぁと思いました。

最後には究極の(?)選択を迫られるのですが、何だかどちらを選んでも辛い展開でした。
しかしこの物語、乙女ゲーではあるものの恋愛描写は薄いように思えます。
「たまよりひめ」のエンドでは、そんな選択ができる程、いつの間に想いを深めたのだろう?と。
これは愛?それとも呪縛なのでしょうか?

以下、これは言うと野暮かなと思いつつ、思わずにいられないことなのですが。
少々ネタバレになるので、反転しないと見えないようにしておきます。

異世界トリップものでよく書いているんですが、こういうの、残された人たちが可哀相(・ω・`)
玉姫一家は幸せな家族として描かれていたのに、恐らくその幸せは滅茶苦茶になったでしょう。
いっそ天涯孤独だとか、都合の良い設定にして欲しかったと思ってしまいます……。
その犠牲に目を瞑る程の覚悟や彼への愛が納得できるだけの描写がなかったように感じるので、
そこは惜しいなぁと思いました。


でも、後書きのエピソードでその辺りの悲哀も示唆されているので、
そこも意図された上で、哀愁ある物語として書かれているのかなとも思います。
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隠れ森

2020年10月10日 19:42

隠れ森【タイトル】 隠れ森
【制作】 こいしかわ様(twitter

隠れ森
【ジャンル】 和風ノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類
【プレイ時間】 1周2分(トータル17分)程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 171MB(ダウンロード版)
【公開日】 2020年4月21日
【プレイver.】 1.0

兄の佐吉と森に来たおりんは、「かくれんぼをしよう」と提案される。
おりんは、慌てて隠れ場所を探し身を潜めたのだが――


ティラノビルダー製のショートノベルです。
ふりーむ!、フリーゲーム夢現、PLiCyでブラウザ版、
ノベルゲームコレクションではブラウザ・ダウンロード版が公開されているようです。

ふりーむ!の作品ページ→ フリーゲーム夢現の作品ページ→ PLiCyの作品ページ→
ノベルゲームコレクションの作品ページ→


ふりーむ!の1分ノベルコンテストに参加されている作品。
お兄さんとかくれんぼをすることになったおりんちゃんが、1分間で隠れ場所を探します。

この作品、音楽の使い方がとても素晴らしかったです。
タイトル画面の寂寥感ある笛の音、かくれんぼ中の少し楽し気な音楽、
更にその後の童謡のような仄暗さを感じる音楽。
シンプルな作品の中で、シーンを盛り上げるのに一役買っていました。
人物は全て影絵で、それも作品に合っていて良かったと思います。

その雰囲気から明るい話ではないと思ってはいましたが、中盤からの展開に息をのみ「……そういうことか」と。
どう転んでも辛さはあり、その辛さゆえに心に食い込む物語でした。
一番最善なのはED1。後に幸せになれたのであれば、読者としても救いがあります。
逆にバッドなのはED3。そして最後に見たED2はちょっと変化球で驚かされました。

ED1と3は選択肢次第なのですぐに見れるはずです。
ED2を探すのに少し手間取りましたが、探しまくって何とか自力でコンプリートできました。
ReadMeに攻略が掲載されていますので、迷ったら参考にどうぞ。

ゲームとして少し惜しいと思ったのは、1分間で隠れきれなくても何故か隠れたことになってしまうこと。
制限時間の意味がないですね。
それと、どこに隠れても展開は同じだということ。
プレイヤーとしては両者とも、「これをやるとどうなる?」と期待して試してしまうところではないでしょうか。

ストーリーはとても面白かったので、これなら時間制限なく、隠れ場所も限定して
シンプルなノベル作品であった方が良かったのかなと思います。
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ツクモノガタリ番外編~沙羅双樹の花の色~

2020年09月23日 20:00

WHGF【タイトル】 ツクモノガタリ番外編~沙羅双樹の花の色~
【制作】 WHGF WH様

ツクモノガタリ番外編~沙羅双樹の花の色~
【ジャンル】 ホラー風アドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 1種類
【プレイ時間】 40分程度
【ツール】 RPGツクールVX
【容量】 40.1MB
【公開日】 2020年7月17日
【プレイver.】 1.00

九十九は、ある人物の命を受け、馬子津村で起こった謎の病の調査に向かう。


【注意】このゲームをプレイするには別途RPGツクールVXのランタイムパッケージが必要です。
ダウンロードはこちらから→ツクールweb

同作者さんのツクモノガタリシリーズ、今回は番外編とのこと。
九十九の過去を垣間見ることのできる、シリーズファンには垂涎の作品。
それだけに、ふりーむ!の注意書きにもありますが、過去作プレイ済みの方向けです。
序盤の、とある人物との絡みで興奮してテンション上がりました。
このお方が出てくるとは……!
キャラクターも若い九十九でいつもの学ラン姿ではないので、違和感ありつつも新鮮です。

番外編とはいえ、今作も九十九がとある事件を追っていくストーリーとなっています。
謎解きや追いかけられ要素はなかったものの、簡単な迷路やパズルはあり。
ちょっと新しいコントローラーに不慣れなのと画面が暗いのとで、迷路でやや手kこずりました。
何回もゲームオーバーになってしもた。ごめん、九十九。

ただいつもに比べて、なぜこのストーリーで平家物語をタイトルに選ばれたのか、ちょっとしっくり来ず。
何となくこの物語、そして九十九がいつかは塵のように消えてしまいそうで悲しさを覚えます。
物語には終わりはあるものですが、きちんと見届けたいという思いと、いつまでも続いて欲しい気持ち。
両方あって複雑です。
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ツクモノガタリ~ゆうじょ編~

2020年01月12日 22:58

WHGF【タイトル】 ツクモノガタリ~ゆうじょ編~
【制作】 WHGF WH様

ツクモノガタリ~ゆうじょ編~
【ジャンル】 ホラー風アドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 1種類
【プレイ時間】 50分程度
【ツール】 RPGツクールVX
【容量】 46.3MB
【公開日】 2019年12月6日
【プレイver.】 1.00

死んだ男が戻ってきたという「上総の戻り橋」。
佐久間からの依頼で、九十九は共に噂の調査へ向かう。


【注意】このゲームをプレイするには別途RPGツクールVXのランタイムパッケージが必要です。
ダウンロードはこちらから→ツクールweb

MHさん制作のツクモノガタリシリーズ10作目です。
今作は、九十九の秘密にぐっと迫ってきました(追記:というか、今回で完結らしいです。気付かなかった……)。
ふりーむ!さんの注意書きにもあります通り、過去作から先にプレイするべしです。

今回はエンディング分岐なし、ミニゲームも易しめ、MAPもシンプルで誘導が多く、迷う箇所なし。
サクサクと進めました。
お馴染みの妖街も、いつもは目的の人物に会うためにかなり振り回されるのがパターンなのに、
今回はお使い少な目で、あっさり目的のセンリに会えちゃった。
謎解きや試行錯誤が好きな方は物足りないかもですが、ストーリーを追うのがメインとなります。
大好きな佐久間さんの影が薄かったのも個人的には惜しいところ。
ですが、その分前述のように九十九の過去に迫っています。
九十九がいつも以上に仄暗い雰囲気で、遠い人になっていくようでドキリとしました。

そろそろ10作目に届くということで、物語も佳境、なのかもしれません。
次回作が楽しみです。
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