よるのもり

2020年10月04日 19:19

晴れ時々グラタン【タイトル】 よるのもり
【制作】 晴れ時々グラタン ユキ子様

よるのもり
【ジャンル】 掌編ノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 1種類
【プレイ時間】 5分程度
【ツール】 NScripter
【容量】 1.94MB
【公開日】 2011年3月23日
【プレイver.】 1.1

私は歩く。夜の森を、ただひたすらに。


“2011年03月24日に期間限定で公開した、震災チャリティー企画用ゲームの再公開です”
ふりーむ!で見たコメントに興味を持ち、プレイさせて頂きました。

暗いけれど美しい月明かりに照らされた夜空の背景、テンポの良い文章が心地良く。
BGMも幻想的で、物語の雰囲気を作るのに一役買っています。

とても真っ直ぐな作品で、作者さんが「生きる」ということに真摯に向き合って書かれたのだ、と
そのことがひしひしと感じられました。
物語そのものも心に染みますが、それ以上に、「作者さんは、どんな気持ちでこれを書かれたのだろう」
と、そのことばかり考えてしまって。
あとがきを拝見するに、色々な意見があったのだと思います。
その中で迷い、考え、筆を進める。これは、単に私の想像でしかありません。
でも、きっとこうだったに違いないと思いを馳せ、感銘を受けたのでした。
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夏の雫

2018年10月02日 20:00

晴れ時々グラタン【タイトル】 夏の雫
【制作】 晴れ時々グラタン ユキ子様

夏の雫
【ジャンル】 ビジュアルノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類(+α)
【スチル数】 16枚
【プレイ時間】 1周52分(トータル1時間20分)程度
【ツール】 NScripter
【容量】 24.5MB
【公開日】 2010年9月10日
【プレイver.】 1.1

夏だった。
熱い太陽が、僕らを照らし付けていた。
「久しぶり、……しーちゃん」
夏の少女と、十年の時を経た僕との――約束の物語。 (制作サイトより引用)


「夏」をテーマにしたノベル作品です。

冒頭に、シェイクスピアのソネット(十四行詩)18番からの英文が引用されています。
引用は一部分ですが、本編読了後に気になって全文を読むと、まさにこの作品にぴったりな内容。
明記はされていませんが、もしかしたらこの詩から発想を得られたのかもしれません。

夏のうだるような暑さが心に染み、水底のぞっとするような冷たさに頬を撫でられるような、
肌に「温度」を感じられる、素晴らしいノベルでした。
この作者さんの作品は久々に拝読しましたが、いやー、上手いですねぇ。
物語が巧みで深くて好きな作者さんは他にもいますが、この作品、文章が飛びぬけて上手いと感じました。
私の個人的な感想ではありますが、読みやすく、感情の表現や言葉が詩的で、とても美しいです。
涙を夏の雫に例えた表現とか、抽象的でありながら情景が目に浮かぶようで、ほうっと息を漏らしそうでした。

文章だけでなく、アイキャッチで間を取ったり、イラストや画面転換での演出も良かったです。
主人公の強い公開や恋情がダイレクトに伝わってきて胸が締め付けられました。
エンディングは基本3種類。
決してハッピーエンドではないものの、トゥルーエンドは物語に相応しいと思えるものでした。

悲しいお話は苦手……という方にも朗報が。
実はもうひとつ、クリア後に読めるEXITRAからIFエンドを読むことができるのです。
これは、読者が夢見る幸せな結末。
私は決してハッピーエンド至上主義でなありませんが、やっぱりほっとしちゃいますね。
どちらが真実かは読者に委ねるという作者さんの姿勢に、ちょっぴり優しさを感じました。
また、同じEXITRA内から読める作者さんのあとがきは、本編のシリアスさから一転してコミカルな内容です。
こちらも重い気持ちを払拭してくれる明るさで、こちらにもほっとさせられました。
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おとぎ話屋

2015年02月18日 21:14

晴れ時々グラタン【タイトル】 おとぎ話屋
【制作】 晴れ時々グラタン ユキ子様

おとぎ話屋
【ジャンル】 童話風短編ノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 25分程度
【ツール】 NScripter
【容量】 8.93MB
【公開日】 2011年10月9日
【プレイver.】 1.0

おとぎ話というタイトル通り、創作童話のノベルゲームです。

ファンタジー色が強く、不思議で奇妙でどこか飄々としたユーモラスな雰囲気のお話でした。
ファンタジー方向に進んで行くと思いきや、途中で思わずくすりと笑ってしまう
表現があったりと、メリハリが効いていたので読んでいて飽きませんでした。

絵柄はラフですが、それがまたいい味を出しています。
そのままでも素敵だけど、エンディングを迎えると綺麗なスチルが見られて嬉し。
1周目に辿り着けるエンディングはひとつで、2周目以降で見られるエンディングがひとつ。
多分「おとぎ話」としては1周目エンドが正統で2周目はおまけのような感じですが、
そちらのスチル絵も素敵でニヤニヤしてしまいました。
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昼の国、夜の国

2015年01月29日 20:24

晴れ時々グラタン【タイトル】 昼の国、夜の国
【制作】 晴れ時々グラタン ユキ子様

昼の国、夜の国
【ジャンル】 短編ノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 20分程度
【ツール】 NScripter
【容量】 18.4MB
【公開日】 2014年11月1日
【プレイver.】 1.0

選択肢1ヶ所のみのビジュアルノベルです。

表と裏の世界、夢と現実。
そう言ったお話は多々ありますが、それを「昼の国」「夜の国」と表現しているのが面白いです。
昼と夜、それは裏と表のようでありながら、どちらもひとつの世界のはずなのに。

エンディングは選択により2種類に分岐します。
どちらも主人公は幸せに向かっていそう。
どちらが幸せなのか、ましてやどちらを選ぶべきかなんて他人には決められないでしょうが、
夜の国は一途でありながらどこか歪んでいるように思えます。

本来なら明るい昼と安らぎの夜はどちらも必要なはずです。どちらもそこに在って欲しい。
でも、そのひとつしか選べない時―― 一番大切なものしかない世界か、
一番大切なものが無いけれど他のたくさんの得難いものがある世界か。
どちらを選ぶのかなと考えてしまいました。
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雪葬

2015年01月14日 18:53

晴れ時々グラタン【タイトル】 雪葬
【制作】 晴れ時々グラタン ユキ子様

雪葬
【ジャンル】 短編ノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 - (分岐なしノベル)
【スチル数】 -
【プレイ時間】 15分程度
【ツール】 NScripter
【容量】 9.45MB
【公開日】 2011年12月17日

日常と非日常が混ざり合った、何とも不思議な居心地の悪さを感じるストーリーです。

何が起こっているのかはっきりと語られてはいないのですが、
文章と一瞬の画像で状況が察せられます。
しかし起こった出来事も普通でなければ、主人公の反応も普通とは言えない。
でも、2人の会話は至って日常的――普通です。
こうなると、何が「普通」なのか?と段々と分からなくなってきます。
そのあたりが居心地の悪さというか、落ち付かなさを感じる要因かなと。

しかし、そんな倒錯した状況ながら、読後の後味は決して悪くありません。
終盤の不安感に反して、終盤の展開は切なさと、爽やかささえ感じました。
雪深い季節にぴったりの短編ノベルでした。
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