死ンデル嬢と魔法使い

2018年07月11日 20:00

■なつの遊技場■【タイトル】 死ンデル嬢と魔法使い
【制作】 ■なつの遊技場■ 城本なつめ様

死ンデル嬢と魔法使い
【ジャンル】 微ホラー探索ADV
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 45分~1時間程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 18.5MB
【公開日】 2015年6月28日
【プレイver.】 1.6

賊に襲われ、皆殺しにされてしまったとある一家。
通りすがりの魔法使いの力でゾンビとして蘇ったお嬢様は、同じく蘇った執事・メイドと共に、
ゾンビ退治にやって来た人間に囲まれた屋敷から脱出しようと試みる。


※作者さんのお名前が、ゲーム本体、ふりーむ!さんのページ、ブログで全て異なるのですが、
 当記事ではゲーム本体のお名前で紹介させて頂きました。

ななかな珍しい、ゾンビのお嬢様が主人公のストーリー。
肌にちょっと血の気がないですが、デロンと崩れてはないのでキャラは可愛いです。
ただ、執事さんはお嬢様に顔を見られたくないようで、動物の頭蓋骨を被っているという。
彼の個性的な容姿は特に印象的で、良いスパイスになっていると思います。
しかし、仮面の下がどうなっているのか想像するとちょっと辛い……。
思い出いっぱいの自分のお家から逃げ出すというのも切ないです。

ゲームとしては、オーソドックスな探索&謎解きもの。
人間に見つからないよう行動するので、シーンによって行ける範囲が限られています。
ただ、まだ行けない場所へ向かおうとすると「こっちには行かないようにしよう」と言われて
強制的に止められるので、見つかるかもしれないという緊張感はほぼありませんでした。

探索はあまり迷うこともなく、さくさく進めます。
謎解きは……難しくはないと思うのですが、解き方に複数の解釈がある感じでやや苦戦しました。
数字のパスワードは、「おかしい、これで良いと思うのに」と何度も試したけど上手く行かず、
ちょっとやり方を変えたら正解できました。
この手の謎解きをやり慣れていると、逆に固定観念が仇になるかも?

執事を慕うお嬢様や、お嬢様を大事に思う執事&メイドのやりとりには始終和みました。
ただそれだけに、生前の彼らを思うと現状に胸が痛みますし、
探索中には悲しく残酷な傷跡の片鱗も見ることになります。
単にゾンビ嬢たち可愛い♪とか、逆にダークで救いがない、というどちらにも傾きすぎない、
両方の要素が入り混じった、バランスの良いストーリーでした。

エンディングは2種類。
分岐点は分かり易いかなと思います。
私はエンドA(HAPPYぽいの)→エンドB(BADぽいの)の順でクリア。
Aは、出だしの暗い気持ちを払拭するような、希望が持てる終わり方ですごくほっとしました。

以下、攻略を掲載しています。
重要な部分は反転させないと見えないようにしていますが、アイテム取得などについては丸見えです。
ネタバレが嫌な方は、閲覧にご注意下さい。
[死ンデル嬢と魔法使い]のヒント・攻略を見る
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愚者アリア

2018年07月10日 20:00

りりはうす【タイトル】 愚者アリア
【制作】 りりはうす リリティー様

愚者アリア
【ジャンル】 探索アドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類(+BAD END数種)
【プレイ時間】 1周2時間20分(トータル2時間40分)程度
【ツール】 RPGツクールVX Ace(RTP不要)
【容量】 169MB
【公開日】 2015年11月29日
【プレイver.】 1.16

買い物の途中に寄り道をして怪しげなタロット占いの店に入ってしまう
占いで選ばれたタロットカードは「愚者」 主人公はタロットカードの愚者として
カードの世界に取り込まれてしまう…… (制作サイトより引用)


第11回 ふりーむ!ゲームコンテスト 探索アドベンチャー部門金賞を受賞された作品。

以前プレイさせて頂いた大好きなゲーム「物念世界」の作者さんの作品です。
タロットの世界を冒険するファンタジー。
今回はホラー要素はほぼ無しでした。
そして前作に続き、この作品もとにかくグラフィックが美麗!
油絵のようなタッチの景色に、フィールドが切り替わる度にうっとりと見惚れました。

タロットカードの世界だけに、それぞれに呼応するキャラクターが登場します。彼らもひときわ個性的。
特に「戦車」の彼のキャラクターには度肝を抜かれたというか……うちのめされました。
JOJOの第3部とか読んだことある方だとタロットにも馴染みがあると思われますが、
全くご存じない方はどんなカードがあるか調べておくと、より楽しめると思います。
(もちろん、知らないままでもプレイに支障はありません)

今回の主人公アリアちゃんは、ほんわかした素直な女の子(そして天然)。
状況をあまり悲観しないので、始終軽快でほのぼのとした雰囲気が漂っています。
そんな中でもタロットの荘厳さや神秘的なところもきちんと表現されていて、
2つの異なる雰囲気が織り交じった、不思議で独特な感覚を楽しめました。

謎解きは、あまりヒントのない箇所もあってやや苦戦しました。
右往左往しているうちに偶然クリアできてしまったり(蛇のところです)。
特に最後の謎は、前作をプレイしているかどうかによって難易度が大きく変わりそう。
私は前作の経験から閃きましたが、やってなかったら思いつかなかった自信があります。

エンディングはBAD、Nomal、Trueの3種類。
そして上記とはまた別のBAD END(いわゆるゲームオーバー)が多数です。
BADは、1、3、5、4、6までは回収しましたが、全部でいくつあるのか定かではありません。
正規エンディングとしては、NomalEndを一番にクリアしました。
これは、あれ、これで良いと思ったのにNomalなのか……と、ちょっとガッカリ。
分岐は、恐らくココかなと思ったところを試してみたらビンゴでした。
そして、BADを敢えて回収し、最後にTrueEndをクリア。
TrueEndは、正解に気付いた時「あー、そういうことか!」とハッとしました。

分岐点は終盤なので、全エンド回収もスムーズです。
クリアするとおまけ部屋(ここも綺麗)に行けるのも楽しみのひとつですよ!

美しい多彩な景色とキャラクターに彩られたタロットの世界、堪能させて頂きました。
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セブンテットクロス

2018年07月07日 19:00

有限の遑【タイトル】 セブンテットクロス
【制作】 有限の遑 皐月の夢様

セブンテットクロス
【ジャンル】 微ホラー探索ゲーム
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 5種類
【スチル数】 8枚
【プレイ時間】 1周1時間50分(トータル3時間40分)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 117MB
【公開日】 2017年1月4日
【プレイver.】 1.25

警察官になることを目標に大学に通う主人公、ユシア。
彼女は偶然にも殺害現場に居合わせてしまい、殺人鬼と間違われて刑務所に投獄されてしまう。
失意の中、刑務所で出会ったのは個性豊かな囚人たちだった。
彼らの協力を得ながら、脱獄の方法を探るユシア。
しかし、調べているうちに刑務所内で起きている”異変”に 気づいてしまう。
”――この刑務所は、何かがおかしい・・・”
ユシア達はその異変へ巻き込まれていく・・・。
囚人たちと協力し、無事に刑務所から脱獄することはできるのか。 (制作サイトより引用)


以前、過去作の紹介でも書いた通り、皐月の夢様のゲームは実はこれを最初にプレイしました。
あまりに面白くて、全作品プレイしよう!と思ったきっかけになった作品です。

刑務所の謎を探り脱獄を目指すという、なかなかユニークなストーリーのゲームです。
ドラマ(特に海外)だとありそうな設定ですが、フリーゲームでは見た記憶がありません。
牢獄が舞台、だと思い当たるんですけどね。
刑務所だけに、登場人物たちの服装はボーダーの囚人服。
ですが、へそ出しやミニスカート等、キャラクターに合わせた個性的なデザインばかりで面白いです。
自分だったらどんな服がいいかなぁ(入る気か!)と想像したりもしました。
キャラチップは少し頭でっかちのデフォルメキャラで、すごく可愛いのも良し。

無実なのに、何故か真っ黒な証拠を固められ投獄されてしまう主人公ユシア。
そんな馬鹿な……と目を疑う展開や、上記のスタイリッシュな囚人服など、現実感は薄いです。
しかし、リアリティよりもフィクションとして興味を引かれる設定、次に何が起こるんだろうという
続きを知りたくなるドキドキ感がたまらない。
そして、ユシアが刑務所で出会う囚人たち。彼らはいずれも個性的で、そこが一番の醍醐味かと。
特に中心人物となってくるキースは、詐欺師という設定ながら、切れ者で掴みどころのない性格、
そしてイケメンという魅力に溢れたキャラクターです。
そんなキースに最初は振り回されながらも、徐々に協力して謎に迫っていくという展開に胸躍りました。
ストーリーが上手いというより、ストーリーを上手く見せていく演出や台詞回しが巧みで素晴らしいです。

ただ、ユシア以外の囚人は、何かしら罪を犯して投獄されている人物ばかりです。
彼らが何を犯したのか、どんな過去があったのかも少しずつ明かされることとなりますが、
どこまで許容できるかは、個人の倫理観や経験に左右されそうだなぁという気はしました。
私もコレは心情的に許せるかなと思う人と、コレ、ダメじゃね?と思う人に分かれてます。
そして囚人たちの回想シーンは、彼らをより理解するための重要なシーンなのですが、
そこが文章だけで語られるのは少し残念ではありました。
“セブンテットクロス”というタイトルで、7人全員が主人公と言ってもいいはずの作品なのですから、
せめて1枚で良いのでCGがあればなぁと思いました。絵が魅力的な作者さんなので尚更なのです。

途中には謎解きもあり。難易度は中くらいかな?
見てぱっと分かる程に容易ではないけれど、じっくり考えれば正解に辿り着けるという感じです。
時間制限の所もあり焦りますが、最初はゲームオーバーも覚悟でどっしり構えて考えたら
きちんと時間内にクリアできました。
種類も閃きが必要な暗号のようなものから操作手順を考えるロジック系のものまで、
色々な種類があって楽しめました。
もし詰まっても制作サイトさんに攻略があるので安心です。

エンディングは全部で5種類。
Bad2とHappyは分岐が分かり易くなっており、その2つは1周目でさっくり辿り着けました。
NomalとBad1、3については、フラグの立て直しが必要でやや序盤から再プレイすることに。
しかし、手順が分かっていたので思ったより容易に全てのエンディング見ることができました。
どこまでフラグ回収しているかで最初に辿り着くところは変わると思いますが、
全エンド回収の為にはいずれにしても2周以上のプレイは必要になってくると思います。

Bad系は予想通りと言えばそうですが、CG含めて思った以上にエグイ……。
その分Happyは熱い展開。その後のエピソードも予想を超えた形で、希望と幸せに溢れています。
特に、最後のCGでもう何もいらないと思える程に良かった、という気持ちに満たされました。

以下、長くなりますがネタバレありの感想とそれぞれのエンディングの感想を書きます。
既プレイでないと分からない書き方ですので、プレイ後の閲覧を推奨します。
反転させないと見えないようにしていますが、ネタバレが嫌な方はご注意下さい。

※以下、ネタバレ注意※






総じて、キャラクターの魅力、台詞の上手さ、キースとのシチュエーション、CGが魅力的な作品でした。
ストーリー展開自体はそこまで捻りはなかったかなと。
展開として、7人のうちのひとり(特にサイラスとか適役)が黒幕だとまた違った面白さがあったんでしょうが、
そういうところを見せたかった作品ではないのだろうと思っています。


以下は、エンディング毎の感想です。

◆ Bad End3 【殺人鬼

これ、個人的に一番納得いかないエンドです。モヤモヤします。
えー、何それ!?キースの証言もありそうなのに、そんな展開アリ!?と。
たった一つの救いは、キースが生存していることでしょうか……。



◆ Bad End2 【部品

多分この選択肢を選ぶとこうなるだろうな、と分かって初めに回収したエンド。
展開は予想通りでしたが、CGがエグくてうわぁ……と思いました。
しかし、細かく描かれているので思わす見入ってしまったという一面も。
この後のエリオットがどうなったのか気になるところでもあります。ちゃんと3回助けたのだけど。



◆ Bad End1 【失ったモノ

キースが好きな方には一番辛い展開ではないでしょうか。でも彼はカッコ良かった。
正直、これがキース以外のキャラクターだと、
「ああ、なんてこった、彼は良い奴だった。君のことは忘れず、これから頑張るよ……!」
という感じで終わってしまうかもしれないんですよね。
ある意味でキースの見せ場というか役得というか、彼以外では成立しないエンドだと思います。
しかし、ユシアのことだけ考えると私はNomalよりこちらの方が良かったとも思えます。
夢を叶えることができたのですから。
深い傷を抱えたものの、それをバネに頑張れるかどうかはユシア次第。
心折れずにちゃんと夢を叶えた時点で、彼女はきっと大丈夫だと思いたい。
エゴだなぁと我ながら思いますが、私がユシアの身内だったらそう思うかもしれません。



◆ Nomal End 【刑務所での日々

一見幸せそうですが、これ、メリーバッドエンディングというやつでは。
私はちょっと複雑な気分になりました。
そのうち冤罪が証明されるはずというドニスの台詞のように、当てのない期待感だけが救いの、
ぬるま湯のような平穏と幸福。
うーん、悪くはないんだ。でも喜べない。うーん。



◆ Happy End 【それぞれの始まり

これは、もう言うことはないお腹いっぱい、胸いっぱいのハッピーエンドです。
汚名をそそいだだけでなく、当初とは違った夢と目標を見つけ、それに向かって進んで行くユシア。
そしてキースとの再会。
本文でも書きましたが、最後のCGは日差しに溢れる中での2人が幸せそうで感無量です。
エンドロールで流れるその後の様子も、ひとつひとつスクリーンショットに取って眺めてしまいました。
これは、ドニスとの勝負は勝ったな……!と思ってしまったのですが、どうなんでしょうね。
これ、ぜひ乙女ゲーにして欲しいと思う程、この2人の関係にはときめきましたし、良かったです。
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白のキョウメイ

2018年06月19日 20:00

箱庭のイデア【タイトル】 白のキョウメイ
【制作】 箱庭のイデア 栄崎様、すけ様

白のキョウメイ
【ジャンル】 謎解き脱出ゲーム
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 2種類
【スチル数】 11枚
【プレイ時間】 40分~1時間20分程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 18.2MB
【公開日】 2014年11月3日
【プレイver.】 1.03

気がついたら見知らぬ部屋に閉じ込められていました。
一緒に閉じ込められていたレーネと共に脱出しましょう。 (制作サイトより引用)


アイテムを探しつつ脱出するゲーム。
ウディタ製ですが、キャラクターを操作して探索するのではなく、
いわゆるブラウザ脱出ゲームのような、画面をクリックしてアイテムを探すタイプです。

特殊なのは、ザッピングでいくつかの部屋を切り替えて探索していくところ。
色の違う部屋に、何人かの女性が閉じ込められているようです。
また、ザッピングや探索を行うと「正気度」というメーターが下がっていきます。
最初の白の部屋に居るレーネと話すことで回復するので、常に気を付けないといけません。

謎解きは一部やや難しくて悩みました(時計の謎解き)が、自力クリアできました。
実際にメモ帳に書き込みつつ頑張ったのですが、試行錯誤して悩むのが面白かったです。
後で色々調べたところ、ここ、初期バージョンでは暗号メモにヒントなしだった模様。
もしそちらをプレイしていたら解けなかっただろうと思っています。

エンディングは2種類。
まずは通常エンドの方をクリアしました。
もうひとつのエンドはリプレイしつつ考えたのですが、分岐点が分からず悩みました。
通常エンド後の言葉を考慮してある可能性は頭に浮かんでいたものの、
「いや、それは無理でしょ」と深く考えず除外してしまったのですが……
制作サイトさんの攻略を拝見、それが正解でしたΣ('□'*)
こちらはシークレットエンド扱いのようで、名前の通りさすがに難易度が高いです。

条件が分かっても自力で頑張るのは煩雑に感じたので、攻略を拝見しつつプレイ。
無事、2エンドともクリアできました。
プレイ時間は1時間20分程度としていますが、2エンド目探しでどれだけ迷うかによって
所要時間は大きく変わってくると思われます。
見るのは大変ながら、作品の要になる重要なエピソードが読めるエンディングなので、
ぜひ見ておくことをお薦めします。

プレイ後は、おまけで作品中のBGMやイベント絵を振り返ることができます。
とても綺麗な絵なので、いつでも見られるのは嬉しいところ。
音楽は、素材サイトさんのものではなく自作とのこと。
静謐で、でもどこか不安を煽られるようなBGM。特に白の部屋、好きです。
それぞれの部屋のBGMは違う曲だけれど似た雰囲気なので、統一感があって良いです。

ところで、この作品の主人公のレーネちゃん、どうやら前作にも登場しているようです。
たまたま2作目から手に取ってしまったのですが、レーネちゃんについても気になりますし、
謎解きもストーリーがとても面白かったのでぜひ他の作品もプレイしたいと思いました。
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鬼子母神の夢

2018年06月08日 20:00

鬼子母神の夢 ふりーむ!のページ【タイトル】 鬼子母神の夢
【制作】 雪月花様 (カクヨム

鬼子母神の夢
【ジャンル】 追いかけられホラー
【対象】 15歳以上(高校生~)推奨
【ED数】 7種類
【プレイ時間】 1時間15分~3時間程度
【ツール】 RPGツクールVX Ace
【容量】 182MB
【公開日】 2014年12月10日
【プレイver.】 1.08

主人公・伊織は親からある職に就くのを認めてもらうために三日間、姫纈町と呼ばれる町へ行くことに。
そこであることを思い出して欲しいと言われるが、その内容は伊織にとって不可思議な内容であった。
やがて、姫纈町に伝わるある伝承己の子供ため、大勢の人を犠牲にした鬼の母「鬼子母神」
その伝説が、伊織のある秘密とやがてゆっくりと交差していくことに……。
(ふりーむ!作品ページより引用)


【注意】このゲームをプレイするには別途RPGツクールVX Aceのランタイムパッケージが必要です。
ダウンロードはこちらから→ツクールweb

第10回 ふりーむ!ゲームコンテスト 脱出アドベンチャー部門で銀賞を受賞された作品。

探索ホラーゲームです。追いかけられ要素あり。
ただ、こちらはホラーではあるもののシナリオ重視の作品で。多くの伏線が張られた濃密な内容でした。
追いかけっこが苦手な私でも遊べたので、そこが苦手だからとプレイを諦めるのはもったいないです。
ボイス機能付で、いつでもON・OFF設定可能。フルボイスではなく、メインイベントのみ喋ります。

本作の主人公、なかなか珍しい設定です(あらすじで伏せられてるのでここでも伏せておきます)。
作者さんがそのジャンルが好きなのかな?と思いましたが、ただ斬新というだけでなく、
主人公の生い立ち自体がストーリーに深く関わっていました。
また、謎解きもその分野に関するものが散りばめられていて興味深かったです。
そっち方面は詳しくない!という私のような方も、ヒントを読めば解ける塩梅なので大丈夫。

探索自体は軽い謎解き&典型的な追いかけられホラーです。
が、チェイサーがよく壁に引っ掛かってこちらを見失うので、逃げるのはさほど大変ではありませんでした。
道を間違えて袋小路にはまってしまい、追いつかれるパターンは何度かありましたが……
中盤までは捕まっても逃げられる救済アイテムもあるので、苦痛を感じずにプレイできるはずです。

そして、先に述べた通りこの作品の真骨頂はシナリオです。
終盤から物語が怒涛の展開を見せていきます。
普通のゲームならこのあたりでラスト、というところから思わぬ方向へ進展してゆき……
綿密に張られた伏線が徐々に明かされる度、驚きの連続でした。
特にBad2は、これでTrueに行けるか!と意気込んでいたところ失敗して辿り着いてしまったのですが、
このエンドのラストシーンでは「あああ、これがそこに繋がるんだ……!と驚愕。
身体が震えるような衝撃を覚えました。
バッドエンドって、わざわざ見なくてもいかなと思いがちなところもあるのですが、
この作品に関してはぜひ先を急がずに、じっくり見ていく事をお勧めしたいです。

エンディング数は7つと多いですが、途中で分岐に関する丁寧な解説が挟まれるので分かり易く、
Badに辿り着いたときにはヒントも表示されるので、始終安心感をもってプレイできました。
また、ゲームファイルに詳細な完全攻略も同梱されています。
私はBad3だけ自分の考えが合っているか確かめたくて攻略ファイルを見たのですが、
残りは自力で辿り着くことができました。
エンディング到達した順番は、 Nomal→Good→Happy→Bad3→Bad1→Bad2→True でした。
まあまあ良い順番でエンディングを迎えることができたと思います。
1周クリアまで1時間15分程、全エンドクリアまでで3時間程かかってます。

正直、ストーリーに関しては強引で都合が良すぎると感じる面もありますし、
人によってはあまり好ましくないと思う表現もあるかとは思います。
しかしそれ以上に構成の丁寧さと壮大さで見る側を圧倒し、鮮烈な印象を残すパワーを持った作品でした。
プレイして良かったです。
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