狂い月

2018年07月01日 20:00

有限の遑【タイトル】 狂い月
【制作】 3色ぱん ネコの人様、scarecrow様

狂い月
【ジャンル】 サスペンスホラーADV
【対象】 15歳(高校生~)以上
【ED数】 2種類+α
【スチル数】 15枚~
【プレイ時間】 3時間~4時間程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 80.8MB
【公開日】 2016年1月24日
【プレイver.】 1.04

普段と変わらない高校生活を送る主人公は幼馴染みの誘いで
部活動に参加する予定だった。
だが、クラスメイトが持ちかけた≪幽霊屋敷≫の噂話に巻き込まれ、
4人のクラスメイトと共に屋敷へと足を踏み入れる。
その場所に秘められた真実も知らずに―― (制作サイトより引用)


高校生たちが廃屋に探索へ訪れる、典型的なパターンのホラーゲームです。
追いかけられ要素もあり。

廃屋は……行っちゃダメだ、ダメなんだよぉぉぉ。・゚・(ノД`)・゚・。
と、心の中で叫んでいたら、初っ端から行かない選択肢もありまして。選ぶと終了しました。
あ、あれ……?
上記の私のようなプレイヤーの突っ込みを予想した、作者さんの反撃のように感じました。
正直、これが一番良い選択肢なのではという気がしますが、やっぱり行くしかないっと……。

閑話休題。
数あるホラーゲームの中でも、一見してまずグラフィックに惹かれる作品だと思います。
MAPもすっきりしていて綺麗ですし、キャラクターも美麗。
立ち絵も良いのですが、所々見られるスチルが本当に美しくてぞくりとしました。
同作者さんの別作品「アントールの犬」も絵がガチで上手いので、キャラクター絵だけでなく、
本当に画力が高い方なのだなぁ、と。

そんな美しさに反してか、もしくは相応しくなのか。ストーリーは陰鬱です。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、事前に想像していた以上でした……。
狂い月というタイトルに相応しく、月にちなんだクラシックも多用されていて雰囲気を盛り上げていました。
残酷さもあり、中にはドット絵での表現もあるのですが、そこも表現が細かくて良く出来ていて、
恐怖感もさながらつい感心して見入ってしまいました。
ストーリーは作りこまれていて設定も緻密。プレイ時には理解できないままだったところも、
クリア後に行ける「開発資料室」を見ると丁寧な解説を見ることができ、全貌が把握できました。

舞台になる廃屋は、元々学生寮として使われていたという設定で、かなり広いです。
徐々に行ける範囲が広がっていくのですが、終盤はMAPがあってもかなり迷いました。
確かあそこは西の方だったな~と思って進むも辿り着けず、どれだけ彷徨ったことか。
不思議と探してないときには行けるんですよね……。
探索中、あぁ、ここであれを使うのかと思って取りに行こうとしたけど迷って辿り着けず、
どんどんストーリーが先へ進行していったという一面もあります。
でも、上手くやれていたらトゥルーエンドを先に見てしまった可能性もあるので、これで良かったかも。
セーブは出来る箇所が決まっているものの、たくさんあるので不便には感じませんでした。

謎解きは攻略無しでいけました。難しすぎないけれど簡単ではないと思います。
閃きが必要なものが多く、謎解きに対する慣れで感じ方が結構変わってきそうです。
むしろ謎解きより、終盤の追いかけられ要素が私には難しかった……。
チェイサーの動きはゆっくりなのですが、やっぱり道に迷い、何度も捕まってゲームオーバーに。
クリアできたときはほっとしました。

エンディングは、最初にノーマルエンド、次にトゥルーエンドの順で見ました。
ノーマルのルートでは、明らかに途中で解いてない謎や使っていないアイテムがあり、
そこが怪しいとは思ってはいたのですが、初回プレイでは前述のように迷って辿り着けず。
2回目でアイテム回収はできたもののそれをどうしてよいか分からず、ヒントを参考にさせて頂きました。
おかげでイベント回収、トゥルー共に達成できました。

この作者さん、処女作はノベル形式のアドベンチャーゲームを作られているので、
探索ホラーとしては初作品のはずなのです。
なのに、これだけのボリュームでこれだけの完成度は、素晴らしいという他ありません。
そこそこ長時間ながら、人気作なのが頷ける、プレイして良かったと思える作品でした。

以下、トゥルーエンドの内容にやや触れるので、反転しないと見えないようにしておきます。
かなりぼかしていますが、ネタバレしたくない方は閲覧にご注意下さい。

トゥルーエンドで明かされる真相は、プレイ開始時に「もしやこれは……」と想像していたもので、
あまり驚きはなく、あー、やっぱりそうきたか!と(むしろノーマルで、考えすぎだったかと思ってました)。
この辺り、フリーゲームの経験数などで感じ方が変わってくる気がします。
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ねこの帰り道

2018年06月14日 20:00

有限の遑【タイトル】 ねこの帰り道
【制作】 3色ぱん ネコの人様、scarecrow様

ねこの帰り道
【ジャンル】 運試しノベルゲーム
【対象】 全年齢
【ED数】 24種類
【スチル数】 20枚
【プレイ時間】 1時間20分程度
【ツール】 LiveMaker
【容量】 47.9MB
【公開日】 2014年1月27日
【プレイver.】 1.01

ごく普通のネコ好き高校生・猫田陽(ねこた よう)。
いつもの放課後、彼は友人から不吉な【警告】を受ける。
「お前、今日は災難な日になるぞ」
そして出会う、謎のネコ。
彼と謎のネコの、帰り道に起きる数々の災難。
無事、家にたどり着くことが出来るのか――? (制作サイトより引用)


猫好きの少年と、とある猫の物語。
登場人物がかなり個性的なコメディノベルです。猫、お姿も鳴き声も可愛すぎる。
ついでにゲーム起動のアイコンも可愛いです。猫、ねこー。
猫以外のキャラクターでは、胡散臭い宇佐見くんが好きでした。

ゲーム紹介にもありますが、普通の選択式ノベルと違うのが、
所々にセーブ不可なランダムの選択肢が登場するところかと思います。運試しにぴったり。
確率は定かではないものの恐らく1/2なので、外れまくってストレスということはありませんでした。
しかしながら、全エンド回収する為には敢えて外さないといけない所もありまして。
かえって正解ばかり引いてしまい、「外れろー!」と念じざるを得ない場面もあったという。

エンディングは24種類と多いですが、選択肢を全て選んでいけば回収はさほど難しくないと思います。
本編をクリアすると、おまけストーリーも読むことができます。
それを見ると、本編で不可解だったところが明かされて、そういう事だったのね、とスッキリ。
ちなみに、おまけストーリーもランダム選択肢が立ちはだかっています。
ふりーむ!さんのレビューコメントを拝見すると、200回やっても突破できないという書き込みが……。
まじか(((゜Д゜))) 
私は4、5回でクリアできたので、そんなに理不尽な確率ではないはずなのですが……。

ストーリーは始終ギャグ・コメディ寄りなので気軽に遊べます。
しかし、道中の分岐によっては思いがけずシリアスなシーンもあり、ぞくりとしました。
そういう箇所も、ストーリーのスパイスになって良い感じでした。
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アントールの犬

2018年05月19日 20:00

3色ぱん【タイトル】 アントールの犬
【制作】 3色ぱん ネコの人様

アントールの犬
【ジャンル】 短編アドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 1種類
【プレイ時間】 40分程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 40.8MB
【公開日】 2017年6月16日
【プレイver.】 1.01

「……ただ歩んだだけだ。彼らとともに」 (制作サイトより引用)


やばいです。涙腺崩壊しました。
途中から緩みっぱなしで。
どうしてこう、不意打ちでこんな良い作品と巡り合うのでしょう。

何の前知識もなく、どんな作品かも分からずプレイを始めました。
作品ページがとても渋いので、ハードボイルドか!?とも思いきや、そうでもなく。
最初は先を知りたくてどんどん進めて行ったのですが、意味が分かってきたとき少し後悔しました。
これからプレイする方は、ゆっくり、じっくりと歩いて行って欲しいです。

最初に現れるのは、犬を連れた女性。どうやら妊婦さんのようです。
ゲームは基本的には横スクロールで歩くだけ。物語を眺めていく作品です。
表示される感情アイコンやジェスチャーで、次に何をすれば進むかが分かり易く示されます。
時折アイキャッチで文章もありますが、これがなければ万国共通の無声ゲームとして通用しちゃう。

大きな盛り上がりや伏線がある訳ではありません。多分、ありふれた物語でしょう。
しかしながら、例えば愛らしい赤ちゃんを見ると誰もが笑顔になるように、
誰しもが自然に感じられる普遍的な感情に訴えかけてくる物語です。
本当に、じんわりと伝わってくる暖かさと切なさで胸がいっぱいになりました。
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