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エインルート

2018年07月15日 20:06

箱庭のイデア【タイトル】 エインルート
【制作】 箱庭のイデア 栄崎様、すけ様

エインルート
【ジャンル】 短編アドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類
【スチル数】 11枚
【プレイ時間】 1周20分(トータル1時間)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 68.0MB
【公開日】 2016年2月14日
【プレイver.】 1.12

ある日、世界は命を蝕む瘴気に包まれました。
なんの力も持たない人間は、瘴気に侵され、死ぬのを待つしかありませんでした。
哀れに思われた神様は一人の少女に2つの魔法を授けました。
ひとつは、瘴気から皆を守る魔法。
もうひとつは、それを継承する魔法の儀式。
そして前回の儀式から8年目の今日魔法の継承が行われようとしていました。
(制作サイトより引用)


淡い色合いの可愛いドット絵と、神秘的な雰囲気が魅力の短編アドベンチャーです。

魔法の継承の儀式に来た主人公。
とても物悲しい音楽と、付き添いの女性の何か言いたげな態度。
詳細は明かされないものの、その儀式が恐らく望ましくないものなのだろうと想像がつきます。
儀式の内容は、神殿の奥に潜む魔物を倒すというものだと。
訳が分からぬまま進んで行くと、そこは何やら神秘的な建物でした。
窓ガラスの外を流れる万華鏡のような美しい色彩に目を奪われました。

チュートリアルで戦い方を説明され、後はとりあえずやってみよう!とトライ。
8つある扉のひとつを潜ると、これまた美しい風景が広がってました。
シンプルなドット絵の景色ですが、流れる音楽と相まって本当に綺麗です。
次のステージはどんなだろうと、次に進むのが楽しみでした。

戦いは、「怒り」や「喜び」等、それぞれ違ったステータスを持つ感情のひとつを武器として選び、
ステージの奥に居る「魔物」と対峙してくというもの。
前述のようにあまり良く分からずの戦いでしたが、意外とあっさり勝てました。

そして何度目かの戦いの後、偶然ながらある変化が起きました。
それを見て、「ああ、そういうことか……!」と、今自分がやっていることがどういうことなのか理解。
ピースが嵌った気がしました。
とりあえずやり直しはせず、初回はそのまま続行してクリア。END2でした。
エンディング分岐の検討はついたので、それを実行してEND3→END1の順でコンプリートしました。
エンディング回収には、前述の戦闘後の「違い」に気が付くかどうかが重要な気がします。
もし気付くことができれば、コンプリートは容易でしょう。
逆に気が付かなければ、さっぱり分からなかった恐れも。

END2では結局詳細が分からないままです。
一見同じようでありながら、END3は儀式の真相が明かされるエンド。
TrueともいえるEND1では、大きな変化があります。
そこでは付き添いの女性の正体も明かされ、それを見てハッとしました。
END1を見た後だと、END3での彼女の行動が何故なのか理解でき、胸が痛みます。

コンプリート後に見られるおまけ部屋では、「エインルート」というタイトルの由来も解説があり。
ドイツ語?それにしては違和感が……と首を傾げていたので、なるほどそういう意味だったのかと。
作品の元になったものについての豆知識もあり、全く知らなかったので興味深く勉強になりました。

物悲しい物語、美しい景色、そして戦闘などゲームとしての面白さも楽しめました。
更に新しい知識も得らるという。
とても素晴らしく、とても良い作品でした。

最初にプレイさせて頂いた「白のキョウメイ」も面白かったし、これで一気に作者さんのファンになりました。
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鴇浅葱騒々記

2018年06月26日 20:00

鴇浅葱騒々記【タイトル】 鴇浅葱騒々記
【制作】 あまてる。 さはら彰人様、冬空 実様

鴇浅葱騒々記
【ジャンル】 ビジュアルノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 - (分岐なしノベル)
【スチル数】 9枚
【プレイ時間】 40分程度
【ツール】 吉里吉里2/KAG3
【容量】 60.2MB
【公開日】 2012年4月15日
【プレイver.】 1.1

「ちょっと! 何で妖怪相手に商売してんのよ、あのペチャ!」
鴇浅葱家の陰陽師、鴇浅葱 宍は、
浅葱家の陰陽師が妖怪の為の相談所をしていると聞いて大激怒!
浅葱の名を守るため、相棒 退紅と共に、浅葱家へ乗り込む事に!
「あのペチャに教えてやるのよ、本当の陰陽師ってやつを!」 (制作サイトより引用)


今回は、「浅葱妖怪相談所。」シリーズの番外編のような作品です。
制作時期としては、第2作目より前のようですね。

今回は、同じく陰陽師の家系である鴇浅葱家のお嬢様・宍ちゃんが登場します。
宍ちゃんは勝気で高飛車な子のようで、正直苦手なタイプだなぁと思っていたのですが、
読んでみると想像より良い子で可愛いかった。ほっとしました。
優しいけれどまだどこか頼りない葵ちゃんとは良いコンビだと思います。
宍ちゃんの式神である猫又も可愛いです。でも私は見た目でキー様派ですね。
あの丸っこさはたまらない……!

しかし、プレイ前はペチャってなんだ、その呼び名!と憤慨していたのですが、
宍ちゃんと葵ちゃんを見るとですね、あー、うん。文句を言いたいが黙らざるを得ない。
でも葵ちゃんは、まだまだ伸びしろがありますから。陰陽師としても、女性としてもね(多分)……!
ちなみに鴇浅葱も色の名前。ベージュピンクのようなすごく綺麗な色です。
宍ちゃんの髪色も鴇浅葱に似た色になっていて、そこでも葵ちゃんとの対比が良い感じでした。

今作は、珍しく本当に悪さを働く妖怪退治に赴くことになります。
宍ちゃんは本当に魔法使いのようで強い強い。
葵ちゃんもこれまで以上に活躍していて、彼女の成長っぷりも感じることができました。

戦いを通してより友情が深まったのか、後半での2人の関係は微笑ましくて羨ましかったです。
今の所これ以上シリーズの予定はないようですが、また2人の活躍を見たいと思わされました。
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祭囃子が鳴り止むまで

2018年05月22日 20:00

鳥籠のゲーム作品【タイトル】 祭囃子が鳴り止むまで
【制作】 鳥籠のゲーム作品 鳥籠様

祭囃子が鳴り止むまで
【ジャンル】 掌編ホラーADV
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 30分程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 64.5MB
【公開日】 2016年2月23日
【プレイver.】 1.04

祭の夜に出会った少女と一緒に、僕は高台の神社へ行く。
その道中、僕たちは奇妙な体験をする。
僕の、懐かしく、切ない思い出の物語。 (ふりーむ!作品ページより引用)


ミステリー作品を多く制作されている、鳥籠さんの作品。
前作とは異なり、ミステリーではなくストーリーを追っていくのがメインの作品です。

海辺の町で開かれる、海嘯祭という夏祭りが舞台です。
この日には、彼岸と此岸が近くなるという伝承を持つ伝統あるお祭りながら、
担い手の若者の減少で今年が最後になるという。それだけでも少し切ない。
私の住むところでも伝統の祭りがありますが、田舎ながら昔から規模は衰えていないんですよね。
それだけ、祭り(神事)は町の生活に根付いているもののはずなのです。
それなのに、今年を最後に祭りが消えてしまう。
そう思うと、どれだけ人が少なく寂しくなってしまった町なのか想像できる気がします。

主人公は、この祭りを最後に引っ越しで町を出ていく予定の少年です。
親が転勤族でこの町にも馴染みが薄く、祭りに対して思い入れもない少年。
そんな少年と、祭りで出会う地元の少女の一夜のお話で。
2人で行動していくのですが、途中で選択肢を迫られる場面がいくつもあります。
選択を間違うと即ゲームオーバーになる箇所もあり。セーブはこまめに取った方が良いでしょう。
分岐が多いように見えて実は正解は一択か、会話の変化程度なのであまり迷う事はありません。
恐らく分岐に関わるのは後半での選択肢だと思うのですが、途中の会話での好感度も影響するのかも。
検証できていないのですみません。

後半のあるシーンでは新古今和歌集や万葉集からの引用も用いられています。
知らない和歌もありましたが、調べていくとどんな思いを表しているのは分かる気がしました。

ラストで見られる星空と花火が切なくなる程に美しく、心に染み入りました。
静かな作品ですが、ちょっぴりあの世との境目に迷い込んだようなふわふわした不思議さと
ノスタルジーを感じられ、胸が切なくなりました。良い物語でした。
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五分で終わる話

2018年05月18日 20:48

五分で終わる話 ふりーむ!のページ【タイトル】 五分で終わる話
【制作】  サイトール様 (twitter

五分で終わる話
【ジャンル】 シネマティックアドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 ?
【プレイ時間】 15分程度
【ツール】 RPGツクールVX Ace(RTP不要)
【容量】 40.8MB
【公開日】 2016年11月20日
【プレイver.】 1.01

銀河警察巡査のイヴンのもとに届けられた、爆破事件の予告状。
イヴンは連続爆破事件の犯人であるロボットを追い詰め、対峙する。
だが、その犯人の正体は彼の予想外のものだった。


第12回 ふりーむ!ゲームコンテスト ふりーむ賞を受賞された作品です。

タイトルからは想像がつかないSFっぽいグラフィックに惹かれてプレイ。

フリーゲームって、たまに「テキトーRPG」とか「暇潰しに作ったゲーム」みたいな
手抜き感満載なタイトルの作品を見かける事がありますよね。
(同じ名前のゲームがもしあっても、特定の作品を挙げたものではありません。イメージです)
正直、私はそういう作品があまり好きではありませんし興味も持ちません。
今回のタイトルも初見ではそんな印象を感じてしまったのですが、良い意味で想像が裏切られました。
プレイし終えてみると、これ以上はない思いが込められたタイトルです。

その名の通り、五分に賭けたシリアスな物語です。
主人公と爆弾犯の対決。五分という限られた時間の中で選択肢を選んで爆弾の解除を目指します。
リアルタイムにカウントされる訳ではなく、選択肢によって決まった時間が消費されるシステム。
緊迫感の中迷いつつプレイし、読み終わって作品のギミックにちょっとしたショックと感動を覚えました。

爆弾解除ゲームとしても楽しめた上、シナリオも良質。心に残る物語でした。
短時間で「やって良かった」という満足感を味わえる、なかなか稀有な作品かと思います。
時間のない方にも、ある方にもお薦めしたいです。
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白蛇の妻問い

2018年05月17日 20:00

せんやも、いちやも【タイトル】 白蛇の妻問い
【制作】 せんやも、いちやも 砂原みたけ様

白蛇の妻問い
【ジャンル】 和風超短編ADV
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類
【プレイ時間】 12分程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 10.1MB
【公開日】 2017年2月27日
【プレイver.】 1.01

薄暗い部屋の中で目を覚ましたキヌ(名前変換可能)が見つけたのは一枚の手紙だった。
「山神様は人の姿で戸を叩くが その本性は異形の生き物であるという 
ひとたびその怒りを買えば 山神様は川を呑み、山を崩し、空を覆う
決して山神様を怒らせてはならない」
……戸を叩く音がした。 (制作サイトより引用)


和風ドット絵の可愛さに惹かれてプレイしました。
あばら家にひとり着物姿の女性。
目を覚まし、近くにある手紙をクリックすると、キャラが正座します。か、可愛い……!
もう、それだけでプレイして良かったと思いました。

詳しい状況は最初は伏せられていますが、何となく想像が付くのではないかと。
扉の外にはどうやら山神様がいるようです。
怖そうな雰囲気ながら、思いの外コミカルな動作もあったりして所々癒されました。

エンディングは、一番良いものを最初に見ることができました。
きちんと探索を進めれば、ベストエンド到達、またコンプリートもさほど難しくないです。
ひとつひとつ丁寧に探索して積み上げていく感じが好きでした。
ベストエンドは「妻問い」に合格したものであり、彼女が置かれた状況の中では最良と言えるかと。
ラストの美しい風景は、もうあそこには戻れないという哀愁を感じつつも、
新しい居場所はここなんだという気持ちもあり、ほっとしました。

ただ、蛇神と人間の婚姻は言い伝えも多く、気味の悪い話も聞いたことがあるので、
素直に良かったなぁとばかりは思えず、やや抵抗感も感じてしまいました。
個人的に爬虫類は苦手でないので蛇そのものに嫌悪感はさほど持っていないのですが、
やっぱり神様としての蛇は人間とは遠い異質さを感じる畏怖の対象なのかなと思います。
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