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この部屋にいるのは誰

2020年11月08日 20:00

まんなかマナカ 主に制作したフリゲについて備忘録【タイトル】 この部屋にいるのは誰
【制作】 まんなかマナカ 主に制作したフリゲについて備忘録 まんなかマナカ様

この部屋にいるのは誰
【ジャンル】 ミステリーホラーノベル
【対象】 全年齢
【ED数】 4種類
【プレイ時間】 1周11分(トータル15分)程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 130MB
【公開日】 2020年10月11日
【プレイver.】 1.00

とある夫婦の、秘密の物語――。
夫の様子がおかしい。
彼にはどうやら幽霊が見えている様子。
でも、何も感じない妻は、夫の正気を疑うが、果たして……
おかしいのは夫の方なのか。
それとも、妻なのか。
……それとも……?
妻と夫の視点から、真実を探るミステリーホラーノベル。 (ふりーむ!作品ページより引用)


シンプルなグラフィックと語り口が魅力な、ショートノベルです。
夫は妻の言葉に反応せず、幽霊が見えているかのような尋常でない様子。
果たしてホラーなのか、それとも……と、どう転ぶか分からないストーリーに惹き込まれました。

章の始まりはちょっとホラーっぽいアイキャッチが。
ただ、本編は背景画像がフローリングと言うシンプルさで、これが却っておしゃれな印象を受けました。

エンディングは後半の選択肢により分岐します。
全て試せば網羅できるので全エンド見ても15分程度で読了しました。

ストーリーについては、何を書いてもネタバレになりそうで……感想は控えめにしておきます。
最初に感じるちぐはぐな感じが、終盤には段々とピースが嵌っていき、明らかになっていく。
その様が面白く、気持ち良かったです。
短時間で読めて、きちんと纏まりのあるストーリーと鮮やかな語り口が魅力的な作品でした。
ぜひ読んでみて下さい。

以下、ネタバレになり得る感想を反転させないと見えないようにしておきます。
閲覧にはご注意下さい。

上記の背景がフローリングなのも、終わって考えるときちんと意味があってと感心しました。
他にもよく見ると細かい描写が巧妙に書き分けられています。
一度読んでなるほど……!と唸らされ、すぐにもう一度読みたくなり。
再度読むと、一周目では整理できなかったところも理解できました。
しかし、制作サイトさんや他の方の感想を拝見すると、まだ気付いていなかった箇所もあり、
作者さんの文章の巧みさと奥深さにより感心させられました。
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KOKUTOU - 鐘塔の幽霊 -

2020年11月07日 21:16

大沼屋【タイトル】 KOKUTOU - 鐘塔の幽霊 -
【制作】 大沼屋 大沼遼太郎様、アイゼン伯爵様

KOKUTOU - 鐘塔の幽霊 -【ジャンル】 日常ミステリーアドベンチャーゲーム
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類
【プレイ時間】 1周57分(トータル1時間7分)程度
【ツール】 ティラノスプリクト
【容量】 305MB(ダウンロード版)
【公開日】 2020年8月31日
【プレイver.】 1.01

『12時、誰もいない礼拝堂の鐘塔に幽霊が現れる。』
そんな噂の真相を確かめるために、
二人は季節外れの肝試しをすることになる。
果たして黒十は見事幽霊の正体を暴けるのか。 (制作サイトより引用)


日常系ミステリーのKOKUTOUシリーズ、第4話が公開されていました。
ティラノゲームフェス参加作の為か、今のところノベルゲームコレクションでのみ公開されています。

ストーリー自体は一話完結ながら、前作から続いてのキャラクターが多く登場しますし、
前作をプレイしていないと分からないエピソードも多いです。
特に今作は、以前のストーリーを知っていればこその感慨が味わえるので、
個人的には、一作目から順番にプレイした方が良いと思います。

今回は、柚葉ちゃんの通う学校の礼拝堂に現れるという幽霊の謎を追っていくもの。
幽霊と言えば真夏が王道ですが、今回はクリスマス前の冬が舞台です。

プレイしてまず、柚葉ちゃん達がセーラー服の上にカーディガンを着ているのに「おっ」と目をひかれました。
制服のカーディガンって、学校指定の同じものを着ているイメージもあるのですが、
彼女たちはそれぞれ違ったものを着ているので見た目楽しいです。
また、黒十さんや柚葉ちゃん達のコート姿も素敵でした。
品の無い感想ですが、お金持ちのお嬢様達なだけに「お高いんだろうなぁ……」なんて思ったりして。

幽霊の謎というのが、いつものまさに日常ミステリーと言える他愛ない謎解きに比べ、
どこか非現実感を伴っていて不思議な感じでした。
ストーリーも、思いの他シリアスで。
運良く最初に見たトゥルーエンドのルートでは、一瞬ヒヤリとする展開も味わえました。
最後は、シリーズを通じてのあるエピソードにも決着が着けられており、ちょっと泣きそうになりました。

今回、黒十さんはもちろん、前作ではちょっと我儘で嫌な面が強調されていたアリスの活躍も見られ、
全てのキャラクターがひときわ魅力的に描かれていたと思います。
次回作も既に予定されていらっしゃるようで、次は誰に会えるかなぁと今から楽しみでなりません。

それから、個人的には黒十さんが踏みにじられる(物理)シーンも好きです。
心に潜むSな部分が疼きます(笑)
どんなシーンやねんと気になった方はレッツプレイ!
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学期末のアウトサイダー

2020年11月05日 20:00

言ノ葉迷宮【タイトル】 学期末のアウトサイダー
【制作】 言ノ葉迷宮 KaTana様

学期末のアウトサイダー【ジャンル】 推理コミックゲーム
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 1周13分(トータル1時間半)程度
【ツール】 吉里吉里2/KAG3
【容量】 21.3MB
【公開日】 2019年12月(フリー版公開)
【プレイver.】 1.00

ある朝、登校を急ぐ木野は、曲がり角で同級生らしき見知らぬ女子とぶつかってしまった。
下校時に再び出会った彼女は、桂と名乗る。
その後も桂と出会い仲良くなった木野は、彼女から学校の七不思議について聞かれたり、
一緒に学食を食べに行きたいとせがまれるのだった。
しかし、快諾した木野に桂は、「自分には秘密があるんだ」と打ち明けてきて――


※2020年5月9日より、ブラウザ版も制作サイトさんにて公開されています。
 こちらからプレイ可能です。

元々コミティアで帆布のち、2017年9月にダウンロード販売された作品。
その後に、おまけ要素を削って見開き構成でリメイクしたフリー版の公開を開始されたとのこと。
そのフリー版の感想です。

コミPo!というコミック制作ツールで作られたコミック作品。
クリックかエンター、またはマウスのホイールでページをめくって進めていきます。

今までの人生で悟ったことのひとつは、食パンを咥えて登校する人なんて現実にはいないということ。
しかし、そんなベタな展開を敢えてやってしまうとは……!

今作は、そんなベタな出会いをした少女・桂さんの秘密を当てる推理ゲーム。
後半で、答えの入力があります。
更に、それとは別にある事件の推理も楽しめるという二重構造(こちらは入力なし)でした。
漫画面白かったですけど、推理はかなり難しかったです。

あまりにも見え透いていて、多分これは違うだろう、という答えしか思いつかず。
とりあえず入力してみましたが、不正解エンドの結末2に行きました。やっぱりなー。
さっぱり思い浮かばず、でもヒントを見たくなくて、片っ端から思いつく単語を試してしまいました。
最後は何とか正解でき、ほっとしました。
プレイログを見ると、90回は入力していたようです。ハハッ
所要時間1時間半かかっているところで、どれだけ苦心したか分かって頂けるかと……。
苦労したけど、試行錯誤した過程はたいへん面白かったです。

以下、ちょっとネタバレになるので、反転しないと見えないようにしておきます。

読んでいてこれは絶対伏線だろうと思っていたことがあり、その方向で考えていたのですが全く違いました。
これ、きっと意図的なミスリードですよねぇ。見事に引っ掛かりました。
その思い込みをいったん忘れて、「なぜ彼女がこんなことをしているのか」という事実から
思考を手繰り寄せていったところ、正解に辿り着けました。

ただ、何で名前が被っているのかが解せませんでした。
二人はもしやきょうだい!?と一瞬思いましたが、ならば彼女は兄(弟)にリサーチするでしょうし。
単なる偶然……というか、ミスリードの為の作品上の都合なのでしょうか。


それにしても、上手くしてやられたなぁと悔しいです。
更に、その後の「事件の真相」もぼんやりとしか分からず、ほぼ外してしまいました。
そこもちょっと悔しいです。
まぁ、クリア出来たので良しとしましょう。
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KOKUTOU - 御伽倶楽部 -

2019年11月26日 21:56

大沼屋【タイトル】 KOKUTOU - 御伽倶楽部 -
【制作】 大沼屋 大沼遼太郎様、アイゼン伯爵様

KOKUTOU - 御伽倶楽部 -【ジャンル】 日常ミステリーアドベンチャーゲーム
【対象】 全年齢
【ED数】 6種類
【プレイ時間】 1周15~45分(トータル1時間)程度
【ツール】 ティラノスプリクト
【容量】 253MB(ダウンロード版)
【公開日】 2019年8月31日
【プレイver.】 1.02

今回の謎は柚葉の通う学園が舞台。
そこでまことしやかに囁かれていた謎の倶楽部の噂、その名も『御伽倶楽部』。
果たして柚葉は御伽倶楽部の謎を見事解き明かすことが出来るのか。
(制作サイトより引用)


日常系ミステリーのKOKUTOUシリーズ、最新作が公開されていました!
今作は、ティラノフェス参加作の為か、今の所ノベルゲームコレクションでのみ公開のようです。
その後、、ふりーむ!やVector等からのダウンロード版も公開されました。
制作サイトさんからリンク一覧があるので、お好みのものをどうぞ。
この記事の作品タイトルからは、ふりーむ!の作品ページへリンクさせて頂いています。

ティラノゲームフェス2019 にて、佳作を獲得された作品です。

第一作目の「KOKUTOU - 消えた初恋の謎 -」と第二作目「KOKUTOU - 招かれざる常連客 -
の続編となっています。
この作品からプレイすると登場人物の関係が分かり辛いので、順番にプレイすることをお薦めします。

今回は、ヒロイン柚葉ちゃんの通う高校が舞台。
高校に存在すると囁かれる謎の倶楽部を探し当てるというものでした。
秘密の部活動とか、何だか聞いていてワクワクします。
学校が舞台なので、探偵役である黒十さんの出番は、他の作品より薄めでしたが、
その分柚葉ちゃんがいつもより頑張ってました。

柚葉ちゃん、初期の頃は、黒十さんを巻き込んで謎解きに夢中になる天真爛漫な女子高生、
というイメージが強かったように思います。
しかし今回は、お嬢様とは思えない生活力で黒十さんを支える姿が見られました。
そういうシーンも押しつけがましくなくて、柚葉ちゃん良い子やなぁと思いました。

今回は、旧作にも登場した人物、そして新しい人物も登場します。
女子高が舞台なだけに、女子高生だらけ。美麗なイラストで、麗しい……!
それに今回もフルボイスなので、ボイスもそれぞれ違って魅力的です。
私は特に、新キャラ・輝夜先輩の落ち着いたボイスが好みでした。

他愛もない謎解きのようで、実は解かないと柚葉ちゃんが困ったことになるかも、という展開で。
そのプレッシャーが適度な緊張感をもたらしてくれます。
探索や謎解きは、比較的簡単かなと思います。
一応、一発でベストエンドらしき展開に持ち込めました。

ただ、6つあるというエンディングのうち、5つまでしか回収できず。
同じエンドでも、途中の選択によってバッジが2種類貰えるので、それを含めると6つになるのですが……。

柚葉ちゃんメインなお話ながら、最後はちゃんと黒十さんが活躍するという、
プレイヤーの期待を裏切らない展開も嬉しいところでした。
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オカルト儀式と幽霊と

2019年09月16日 20:00

言ノ葉迷宮【タイトル】 オカルト儀式と幽霊と
【制作】 言ノ葉迷宮 KaTana様

オカルト儀式と幽霊と【ジャンル】 現代ファンタジーアドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 1周7分(トータル18分)程度
【ツール】 吉里吉里2/KAG3
【容量】 12.0MB
【公開日】 2018年12月2日
【プレイver.】 1.01

生徒会所属の主人公は、会長と一緒にオカルト部の視察をすることになった。
オカルト部は現在4部屋ある旧文化棟を独占しており、その特別待遇が適切なのか判断する為だという。


※2020年5月9日より、ブラウザ版が制作サイトさんにて公開されました。
 こちらからプレイできます。

第21回3分ゲーコンテストで2位を獲得された作品です。
ただ、「3分ゲーとは思えなかった作品」に投票が多いというコンテスト結果のように、
普通に読んでいくと3分では1周するのも難しいかと思います。

コミPo!というコミック制作ツールで作られた作品で、
クリックかエンター、またはマウスのホイールでページを進めていきます。

プレイを始めてまず、今作は画面の大きさに「おおっ」と思いました。
見易くて良いですね~。

コミックを読んで、最後にどーんと推理する感じ。
正直、「え、これで考えるの……!?」と分からなすぎて呆然としました。
推理は入力形式なので、アホみたいに手当たり次第思いつく単語を入力。
全然当たりませんでした。
ただ、ちょっと答えにかするとヒントらしき台詞を言ってくれるので、それを基に考えに考えて。
十数回外した挙句、ようやく正解できました……。

いや、後からよく考えると、あーなるほどなぁという感じですね。
後から読み直してみるとばっちり示されているのに、気付けなかったのが悔しいです。
どうしても分からない方は、ゲーム中でヒントが閲覧できます。
後で解放して試したところ、かなり分かり易いヒントになっていました。

3分では終わらないものの、迷いまくっても30分かかりませんでした。
さくっと気軽に遊べる良作です。
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