りるれふ

2014年11月30日 18:58

春紫【タイトル】 りるれふ
【制作】 春紫 春太郎様、むらさき様

りるれふ
【ジャンル】 サスペンス探索ADV
【対象】 15歳以上
【ED数】 3種類
【スチル数】 -
【プレイ時間】 1周50分(トータル1時間半)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 95.6MB
【公開日】 2014年10月12日

「いってらっしゃい、赤ずきん。”おおかみ”に気を付けるのよ」
お母さんに見送られお婆ちゃんの家に出かけた赤ずきんは、
そこで無残な姿のお婆ちゃんと恐ろしい人狼に遭遇する。
かろうじて逃げ出したものの雨の降る中森で迷ってしまい、
もれ以上歩けないと思ったその時、目前に見えた一軒の館。
赤ずきんは館のドアを叩き、雨が止むまで休ませて欲しいと申し出る。
館内には、館主の孫だという狩人と、同じく雨宿り中の人々が寄り添っていた。


雨に閉ざされた館で起きる殺人事件。
人々の中に紛れているかもしれない人狼を探す、サスペンスゲームです。
「りるれふ」という一見変わったタイトルは、赤ずきんを表す"Little Red Hood"を
それっぽく読んだ感じだそう。レリゴーみたいなものですね……!

いわゆる人狼ゲームとはあまり関連ありませんが、雰囲気たっぷりでした。
登場人物の紹介シーンで「おお、狩人がいる」「この2人は共有者っぽい」等、
色々妄想が浮かんできて、わくわくしつつプレイしました。
人狼ゲームが好きな方なら、きっと楽しさ倍増です。
事件は次々と起こるので緊張感が途切れる事なく、テンポ良く進めます。
凄惨なシーンもあるものの、キャラのドットや立ち絵、そしてフォントがとても
可愛らしいので生々しさはあまり感じませんでした。

探索シーンは回数制限がある箇所もあり、若干シビアな面も見受けられます。
明らかに今失敗したな、やり直したい。と思う所もあったので、メニューに
ゲーム終了(タイトルに戻る)かロードがあれば良いのに、と思いました。
(後で知ったのですが、ウディタってF12でリセット出来るんですね……)
ただ、セーブはあるけどロードがないというのは、安易に虱潰しの捜索をせずに
試行錯誤して欲しいという意図的なものかもしれませんが。
館内はさほど広くないので、あまり無闇に歩き回らずに済むのはありがたかったです。

冒頭や終盤では人狼から逃げるという、若干のアクション(追われ)要素もあります。
冒頭の方は普通に走り抜ければ逃げられるので、「あー怖かった」で済むシーンの
はずなのですが。ここで私は木に引っ掛かりまくり、何度も喰われました orz
再度プレイしてみると、そこ一本道なんですよね。何故か初回は迷いました。
そして、終盤の方は更に厳しく、ここでもガブリ……。反射神経の無さが辛い。

そんな苦労もありつつ、一番に辿り着いたのはEND3でした。
ここまでの所要時間が、約50分。
思いがけずハッピーな展開で「え、あんまり解決してないけどもしかして
いきなりベストエンドに辿りついちゃった!?」と、ちょっと胸がときめいたのですが、
んな訳もなく。いわゆる失敗エンドながら、一番の衝撃エンディングで印象的でした。
その後はEND1→END2の順で無事にクリア。
くまなく探索し直したところ、ヒントは見ずに行けました。
END1をクリアすれば、END2の辿り着き方は予想が付くかと思います。
正直どれもめでたしめでたしとはいかない結末ですが、凄惨な事件の後だし
仕方ないですね。流れ的にはバッドエンドの方がしっくりする気もします。
作者さんのブログを拝見すると、現在追加エンド制作中との事。
また違った展開が見られるのは嬉しい限り。
今度はどう持ってくるのか、今度こそハッピーエンドあり!?と期待しちゃいます。

攻略については、ゲームファイルにヒントが同梱されています。
ポイントが的確に書いてあるので、詰まった方は参考にしてみて下さい。
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マイ・メリーバッドエンディング

2014年11月29日 21:45

mnok.【タイトル】 マイ・メリーバッドエンディング
【制作】 mnok. 志島しま様、まえの様

マイ・メリーバッドエンディング
【ジャンル】 バッドエンドを目指すSLG
【対象】 12歳以上推奨
【ED数】 10種類
【スチル数】 10枚
【プレイ時間】 1周10分(トータル45分)程度
【ツール】 吉里吉里2/KAG3
【容量】 11.3MB
【公開日】 2014年11月3日

創作の国に住むキャラクターたちは、国を訪れる作家さんの台本にあわせて
ものがたりを演じる<役者>です。
役者たちはものがたりが未完のまま筆を折らないよう作家さんを励まし、
時に叱り、アドバイスをしながら、原稿の完成をめざしていました。
でもヒロイン役のシュピカ(※名前変更可)は思うのです。
なにがあっても幸せになれるヒロインなんて、古臭いしつまらない!
「じゃあ……私は私が見たいエンディングを、プライベートで好きに演じればいいんだ。
趣味と実益は別だよねっ!」
さて、そうと決まれば大好きなあの人を殺しに行こう。
愛し合っているのに殺し合うふたり。そんな素敵なバッドエンドのために。
(ふりーむ!紹介ページより引用)


第10回 ふりーむ!ゲームコンテスト 女性向けゲーム部門の金賞を受賞された作品。

現実世界で進む表現規制を嘆いたヒロインが、バッドエンドを目指して奔走するという
一風変わった乙女ゲーです。

ちなみにメリーバッドエンドという言葉を調べてみると、
傍から見るとバッドエンドに見えても当人たちは幸せと感じているもの、
本人たちの不幸が結果だけを見たときに世間的にハッピーエンドであるもの、
受け取る側の解釈によって幸福と不幸が入れ替わるという結末を持つもの、
等のいくつかの解釈があるようです。

シュピカはバッドエンドを目指しているので選択肢も物騒なものばかりなのですが、
「これを選ぶとこうなるかな……」という予想が悉く裏切られて。
思いもよらないコミカルな展開、想像した通りの流血沙汰、残酷だけどぞくりと美しい結末。
色々なエンディングを見る事ができました。
全部で10種類ものエンディングがあるので、どなたもきっとお気に入りが見つかる事でしょう。

どんな悲劇を迎えても「新しい物語が始まれば全て元通り」と呟くシュピカ。
そう、私がリプレイすれば物語は、はじめから、元通り……。
途中からそんなメタ発言にも思えて、不思議な錯覚を覚えつつプレイしていました。
プレイ前はあらすじからヤンデレまっしぐらなゲームかなと思っていたのですが、
やり直しがきくという希望は、バッドエンド苦手なプレイヤーさんには救いになるかもしれません。

絵柄もとても綺麗で、コミカルな展開ではデフォルメされた可愛いキャラクターが見られるし、
シリアスな展開では美しいスチルで、思わずうっとりと眺めてしまいました。
この物語ではシュピカはシュピカとしてしか活動しませんが、彼女の着飾ったお姫様姿や
赤ずきんちゃんコスプレ(?)等見てみたいなぁ、と思わされました。
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bury

2014年11月28日 18:17

4段目の猫【タイトル】 bury
【制作】 4段目の猫 ハチスカ様

bury
【ジャンル】 探索型ホラーアドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類
【スチル数】 -
【プレイ時間】 3~4時間程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 41.1MB
【公開日】 2014年1月29日

大切にしていたノートをなくしてしまったココ。
「もしかしたら あそこにあるかも」
「でも あそこは 行っちゃいけない場所よね」
その言葉を頼りに、彼女はノートを探しに行くのでした。(制作サイトより引用)


前知識なしに始めたゲームでしたが、ストーリーも謎解きも素晴らしかった。
またひとつ大好きなゲームが増えました。

マザーグースをモチーフにした謎解きが散りばめらている、ホラー探索アドベンチャーです。
マザーグースなんて知らないよ、という方でも進行に問題ありません。
私もマザーグースは子供の頃に絵本で読んだ程度で、作品中で分かったのは
2つ3つくらいでしたが、それでも大いに楽しめました。
逆にマザーグースをもっと読みなおしたいと、興味を持つきっかけになりました。

キャラチップやイラストはオリジナルのようで、座り込んだりお辞儀をしたりする
可愛い動きに度々癒されました。
謎解きは、何度も調べているとヒントを出してくれたりする救済措置もあり、解きやすいです。
おかげで攻略頼らずにクリアできました。
悲しい事に、序盤でとあるオバケ(?)が出してくるなぞなぞで躓いて答えを外しまくっていた私。
「この程度も分からんとは、なんて頭の悪いやつだ!」
と罵りながらも一生懸命ヒントをくれるんですよこのオバケ。萌え死ぬかと思いました。

驚かせ演出はあまり無いので、ホラー苦手な方でも遊びやすいと思います。
ただ、子供の無邪気な残酷さを見るような、また悪い夢を見ているようなじわりとした恐怖感があり、
きちんと怖さを感じます。マザーグースの持つ奇妙さや居心地の悪さが上手く表現されていました。
個人的にとても好きなタイプのホラーです。
それでも、途中までは面白いホラーアドベンチャーだなという程度の認識だったのですが、
終盤でストーリーが一気に動き出してからの盛り上がりがすごかった。
演出のひとつひとつに鳥肌が立つような感動を覚えました。
最近涙もろくなってきた自覚はあるのですが、最後はプレイしつつ泣いてしまいました。
展開に衝撃を受け、更にとある探し物の最中でうるっときて(またBGMが良いんですよ……)、
最後のセーブで堪え切れずに涙が零れました。

ひとつだけ不満を挙げるなら、システム面でダッシュ機能が無かった事。
そこそこ広いお屋敷なので、走りたい!とゲーム中ずっと思ってました。

参考までに私のプレイ記録を書くと、END1→2→3の順で辿り着きました。
END1までの所要時間が3時間程度で、そこから残りENDの回収で1時間程かかってコンプリート。
エンディング制覇すると行けるおまけ部屋ではマザーグースの解説も見られ、頑張って良かったです。

余談かもですが、プレイ前に「bury ゲーム」でグーグル検索したら、ストーリーのネタばれ文章が
表示されてしまいそれをうっかり見てしまったという悲しい出来事が orz
これからやろうと思っている方でネタばれ嫌いな方は、あまり検索しない方がいいと思います。
(それでも面白かったので良かったですけどね)
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納豆

2014年11月27日 17:57

猫とゲーム【タイトル】 納豆
【制作】 猫とゲーム NAO様、ひげ様

納豆
【ジャンル】 ミニゲーム
【対象】 全年齢
【ED数】 -
【スチル数】 -
【プレイ時間】 10分程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 9.32MB
【公開日】 2013年7月28日

第5回WOLF RPGエディターコンテスト 斬新さ部門1位、総合5位を獲得された作品。

Q.ここは食品紹介のブログになったのですか?
A.いいえ、フリーゲーム紹介のブログです。

納豆を混ぜるゲーム。
ありそうで今までなかった。いや、全然ありそうじゃない……か?
とにかく、斬新さ部門1位なのも頷けます。

初回プレイではチュートリアルを兼ねたストーリーモードになっており、
全てプレイしても10分程度。
最初はお醤油たらして混ぜるだけ、次にネギ追加、また混ぜ方の奥義を会得したりと
後半に行くほどカオスだけど何やら熱い展開となっていきます。
難しそうだと思いつつやりましたが、案外さっくりクリアできました。
やはり納豆は日本人のたしなみだから、当然ですかね。

チュートリアル終了後は、高得点を狙って好きに混ぜ混ぜするだけです。
以前は、高得点を叩き出すとオンラインで順位が表示される仕様だったようですが、
私がプレイ時にはその機能は停止されていました。残念。
なので、チュートリアル後は1人おうちで混ぜ混ぜして楽しむしかありません。
どうやら、スマホアプリに移植されているようですので、皆で混ぜ混ぜしたい方は
そちらをプレイしてみてもよいかもしれません(私はスマホ版は未プレイです)。

しかしコレ、混ぜた時の納豆がどうしても別のものに見えて仕方ない……。
何とは言いません。言えません。食べ物なのに、ゴメンナサイ……。


WOLF RPGエディターコンテスト
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白い焔

2014年11月26日 17:56

Blue Line Games【タイトル】 白い焔
【制作】 Blue Line Games(サイト閉鎖?) 球児様(代表)

白い焔
【ジャンル】 探索ホラーアドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 7種類
【スチル数】 -
【プレイ時間】 トータル40分程度
【ツール】 LiveMaker
【容量】 54.4MB
【公開日】 2014年10月25日

小松康介は寺生まれ。
そんな彼の元に、友人がおかしくなってしまったと駆け込む女性、鏡子。
「目はうつろでくねくねと身体を動かしているんです」
康介とその父で住職の安史はこの怪異に心当たりがあった。
「あぁ、〈くねくね〉だな」
事態の収束のため、康介は鏡子と調査をはじめるのだが……。(制作サイトより引用)


同サイトさんの別ゲーム「怪奇探索少年隊」に登場する小松先生が主人公のゲームです。
小松先生出世作。そして、前回の怪しい姿から一転、美形(?)キャラへ変貌しております。
前作もB級ホラーな雰囲気にはぴったりなキャラで良かったけど、今作はキャラクターが
ほんとに綺麗&渋くて、プレイ中見惚れてました。
ストーリーの繋がりはないので、単独でプレイしても全く問題ありません。
ただ、前作プレイしていると知っている名前が出てきてあっ、と思えるシーンあり。

ふりーむ!さんでたままた見かけたくねくねの画像が怖すぎて、なんじゃこりゃ!?と
思ったのがプレイのきっかけです。
紹介画像も、印象的だったくねくねを使わせて頂こうと考えていたのですが、
何となく呪われそうだったので止めておきました。
私はくねくねという都市伝説は初耳でした。地域とか世代とかで知名度が違うのかな?

冒頭こそくねくねの奇怪さに目を奪われましたが、画像の怖さというよりは
嫌な汗が流れてきそうなストーリーの怖さが際立っていたと思います。
驚かせ要素はないので、びっくり系ホラーが苦手な私にはもってこいでした。
キャラクターの美麗さは先に述べましたが、それだけではなく文字やレイアウト等
グラフィック全般がとても鮮やかで完成度が高く、読むだけでなく見た目でも楽しめます。

小松先生は霊感ある設定なのに、特別な人ではないのです。案外普通の人です。
なので妖気を払えるとか、ひと目で邪気を見抜くというような人間離れした事が
できる訳ではありません。
操作は地味に聞き込みして推理するといった過程が必要でした。
そして普通の人なので、バッドエンドではあっさりとやられておりました。
お父さんの方が凄そうだし、手伝ってあげてよ!と何度思った事か。

エンディングは順調に埋まって行ったものの、なかなか解決できず手こずりまして、
ゲームファイルに同梱されている攻略テキストを参考にさせて頂きました。
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