終わる世界の赤ずきん

2019年11月14日 20:00

pinetea【タイトル】 終わる世界の赤ずきん
【制作】 pinetea ruder様、Bcar様、あきら様

終わる世界の赤ずきん
【ジャンル】 未来を探す童話風ディストピアノベル
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 10種類
【プレイ時間】 1周4分~10分(トータル36分)程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 162MB(ダウンロード版)
【公開日】 2019年1月6日
【プレイver.】 1.02

その世界は終わろうとしていました。
それが市民に知らされたのは、もう取り返しがつかなくなってからでした。
けれど、市民は懸命に生きようともがきました。
空気には有害な毒素が混ざり、普通に水も飲むこともままならない終わろうとする世界で、
いつか現れると噂された、『救い人』が現れるのを待っていました。
これは『救い人』が現れないまま数年が経ち、赤い頭巾を被った少女が、
見えない未来を模索するおとぎ話。 (制作サイトより引用)


ふりーむ!でブラウザ版、ノベルゲームコレクションでブラウザ版、ダウンロード版がプレイできます。

ふりーむ!の作品ページ→  ノベルゲームコレクションの作品ページ→

赤ずきんをモチーフにした、選択式ノベル。
「赤ずきん」「狩人」「狼」が登場します。

ディストピアノベルと銘打たれているだけあり、荒廃した世界には虚無感しかありません。
そんな世界で、健気に離れたところに住むおばあさんに食料を届ける赤ずきん。
彼女の言動はとても大人びていて、理性的で、それでいて優しい。
厳しい環境で育ったからこそ成熟しているのかもしれませんが、
厳しい環境で育ったとは思えない綺麗な心の持ち主でもあるのです。
彼女の言動には、読んでいて度々敬服させられました。

途中の選択肢によりエンディングが分岐します。
エンディングは10種類と豊富。エンドリストが見られるのはありがたいところでした。
クリア後も余韻を味わいたかったので、後から振り返れる機能があれば更に嬉しかったですね。
(セーブ数は少な目なので、全部の結末のセーブを残してはおけませんし……)

無情な世界観だけあり、殆どが無情なエンディングです。
その中でも、本当に救いがなく愕然とするもの、虚しいもの、悲哀に満ちて切ないもの。
そしてちょっぴり背徳的でゾクリとするものなど、本当に多様な結末が用意されています。
選択肢を選ぶ度に、どうなっていくのか……と楽しみで、読む手が止まりませんでした。
ただ、登場人物の設定はどう転んでもぶれない、と思っていたんですが、
赤ずきんの体質が展開によって違うんですよね。そこが少し解せませんでした。

ちなみに私が最初に辿り着いたのはエンド2で、この展開には呆然としました。
いや、嫌な予感はあったのですけど……そこまで酷いことになるとは。
様々なエンドの中でも、これは物語としてもプレイヤーとしても最悪の結末な気がします。

この世界の人々の様々な苦悩を見るからこそ、ハッピーエンドと言えるエンディング10では
すべてが浄化されたような神々しさを味わえます。
ただ、その他のエンディングが強烈すぎたので、印象は他のエンディングの方が強いかもしれません。

私が特に好きなエンディングは3と6でした。
3は最後の一枚絵がこの上なくカッコいい……!
6は好みの展開……とは言えないはずなのですが、ゾクリとしました。
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狼少女と森の館

2019年11月13日 20:00

せんやも、いちやも【タイトル】 狼少女と森の館
【制作】 せんやも、いちやも 砂原みたけ様

狼少女と森の館
【ジャンル】 短編探索ゲーム
【対象】 全年齢
【ED数】 3種類
【プレイ時間】 1周6分~24分(トータル32分)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 6.12MB
【公開日】 2015年4月
【プレイver.】 ?

ここはとある森の中。いじわるな狼たちはいつも森を通る人間たちを狙っていた。
そして主人公も一人前と認められるために一匹で初めて人間を探しに行く。
(制作サイトより引用)


突然連れ去られた館から脱出する探索アドベンチャーです。
狼と赤ずきんが登場しますが、物語は童話の赤ずきんとは全く異なります。

人間を狩るために人間に化けた狼の少女。
ボーイッシュな見た目だったので、タイトルがなければ少年だと思っていたかも。
そして、森の中で赤ずきんと名乗る男性と出会います。
赤ずきんが男という設定はなかなか斬新で、ちょっと驚きました。
人間を狩るはずなのに、全然襲わない狼少女。それどころか道に迷った彼を案内することに。
そしてその後に謎の館に監禁されるという展開です。

探索はさほど詰まることなく、サクサクと進めました。
館はそこそこ部屋数があるので、少し迷ったりもしましたが。
鍵やアイテムは必要な場所で自動で使ってくれるので楽ちんです。

館の中には鴉などがいて、最初は敵キャラで戦闘があるのかと身構えていました。
まぁ敵と言えば敵なのですが、戦う訳ではありません。触れても話を聞けるだけです。
赤ずきんと合流してから話しかけると、赤ずきんの台詞も聞けて面白いです。

エンディングのひとつは序盤で分岐点があり、5分くらいでクリアしました。
ただこれは、やっちゃダメだろうというバッドエンドっぽい終わり方です(END1)。
ちゃんとしたエンディング(END3)までも、30分かからずクリア。
赤ずきんが良いキャラですごく好きでした。
狼少女も良い子で良かった。

END2はちょっと考えましたが、END3の展開を見るとアレがポイントかなと思いつき、やり直してコンプリートしました。
END3の展開はちょっと狼少女が可哀相でもありますが、違う生き方の希望が持てて良いですね。

結局、彼らを閉じ込めた黒幕の動機が曖昧で、そこは少しモヤモヤしました。
ストーリーよりは、探索ゲーとして、そしてやや性向けな展開が魅力な作品だと思います。

以下、完全攻略ではありませんが、各エンディングへの到達条件を書いておきます。
反転しないと見えないようにしておきますが、ネタバレですので閲覧にはご注意下さい。
[狼少女と森の館]のヒント・攻略を見る
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世にも奇妙なおつかい

2019年11月12日 20:00

あまなつ館【タイトル】 世にも奇妙なおつかい
【制作】 あまなつ館 あまなつ様

世にも奇妙なおつかい
【ジャンル】 探索アドベンチャー
【対象】 全年齢
【ED数】 2種類
【プレイ時間】 1周10分(トータル15分)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 10.6MB
【公開日】 2019年3月23日
【プレイver.】 1.01

チルは、ママから頼まれて町へひとりでおつかいに行くことに。
頼んだものをちゃんと買って帰れるかな……?


小さな女の子がおつかいに行く、ただそれだけのはずなのに……。

隣町におつかいに出たチルちゃん。
お金貰って、買い物をしていきます。
何だこれ、簡単じゃん。すぐ終わるんじゃ?と思いつつ着実に任務をこなしていたのですが。

途中で、何かが起こります。
あまりに突然だったので、バグだと思ってすごく動揺しました。
これ、普通にプレイしてるとリセットしちゃう方も居そう。
何か変化があったら、堪えて畔らずにプレイを続けてみて下さい。

その先のプレイは、なかなか怖かったです。
状況が奇妙で心理的に怖いし、心細いし。
町を調べまくって手に入るアイテムや現象に首を傾げ、頭の中は疑問符だらけでした。

しかし、何より怖いのは、そんな怪奇現象に見舞われても全く動じないチルちゃんかもです。
見た目は可愛い普通の女の子なのに、この子何者よ。
一言も怯えたり泣いたりせず、黙々と探索し、突破し、お使いを遂行するというね。

とりあえず最初はお使いを完璧にこなしてみました。
その後は、敢えて変なモノを買ったり、菓子類を買いまくったりと色々遊んでみたり。
ママの反応は優しいですが、反応パターンはそれ程多くないです。
あるものを買って帰ったときだけはツッコミがあったものの、
ひとつも言われたものを買わず、ドーナツを買いまくっても怒られませんでした。優しいママです。

エンディングはふたつ。
お使いの成果ではなく、一番難しい山場が分岐点です。
プレイしているとおのずと分かるかと。
2つ目のエンディングは、あれ、特に変わりないなぁと思ってやっていたのですが、結末に震えました。

ほのぼのなのか、ホラーなのか、もうほんとに分からない不可思議なゲームです。
15分くらいで遊べる手軽さなのに、色々な感情が湧いてきました。
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囚われのヘンゼル

2019年11月11日 20:00

きゃべTクリエイション【タイトル】 囚われのヘンゼル
【制作】 きゃべTクリエイション きゃべT様

囚われのヘンゼル
【ジャンル】 探索ADV
【対象】 6歳以上(小学生~)推奨
【ED数】 6種類
【プレイ時間】 1周7分(トータル23分)程度
【ツール】 ティラノビルダー
【容量】 170MB(ダウンロード版)
【公開日】 2019年7月19日
【プレイver.】 1.00

ある日、家族と離れ離れになったグレーテル。
グレーテルがいないことに気づきヘンゼルが迎えに来てくれたが、そこから事態は更に一変した。
(ノベルゲームコレクション作品ページより引用)


ふりーむ!でブラウザ版、ノベルゲームコレクションではブラウザ・ダウンロード版がプレイ可能。

ふりーむ!の作品ページ→  ノベルゲームコレクションの作品ページ→

ティラノゲームフェス2019 にて、佳作を獲得された作品です。

ヘンゼルとグレーテルをモチーフにした短編ノベルアドベンチャー。
ストーリーに共通点はあるものの、オリジナル部分が濃厚です。

冒頭で2人は森の中で熊に襲われて、森の奥へと逃げる事に。
大ピンチなシーンなのですが、熊が可愛すぎて何というか……和んでしまいそう。
ヘンゼルもグレーテルも、すごく可愛い絵柄です。
ただ、ストーリーは全般を通してシリアスでした。

熊に追われたヘンゼルを追うと、彼は魔女に囚われていました。
お兄ちゃんを救い、魔女の目を盗んで逃げだすのが目的となります。

探索はさほど調べる箇所が多くなく、難しくありません。
ただ、見つけ辛くて最初は気付かなかったところもありました。

ED1~3まではさっくりクリアできたものの、その後がなかなか進展せず、ヒントを拝見しました。
EDヒントはタイトル画面の右下にあり、最初から見ることも可能です。ありがたや。

選択次第では彼らを悲惨な運命に導いてしまうので、何だか申し訳なく……辛かったです。
ただ、頑張れば2人が幸福になる結末もきちんと用意されています。
これは最高のエンディングでした。
ED5は完全なるハッピーエンドではないものの、この終わり方も好き。
そして、ED4は心に突き刺さり、最も印象的でした。

ちなみに、ある選択肢で正解以外を選ぶとED2なのですが、
同じED2でも選ぶものによってエンディングタイトルが異なります。
ヘンゼルの反応も違うので、つい全部試しちゃいました。
バッドエンドなのに、ごめんよヘンゼル……。

お馴染みの童話なのに、途中から全然展開の予想がつかず面白かったです。
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一朶の仇花

2019年11月10日 21:15

一朶の仇花【タイトル】 一朶の仇花
【制作】 さかあがり様 

一朶の仇花
【ジャンル】 和風探索アドベンチャー
【対象】 12歳以上(中学生~)推奨
【ED数】 3種類
【スチル数】 3枚+α
【プレイ時間】 1周30分(トータル1時間)程度
【ツール】 WOLF RPGエディター
【容量】 122MB
【公開日】 2019年7月21日
【プレイver.】 1.07

秘密の封書を探して、秋谷邸に忍び込むことになった墨。
なぜかついてきた伊之介と共に、邸の中を歩き回るが……。 (ふりーむ!作品ページより引用)


第11回 WOLF RPGエディターコンテスト 総合5位、物語性3位等を獲得された作品です。
作品公式ページ他、ふりーむ!、ウディコンのサイトからもダウンロード可能(エントリー番号【22】)。
(2021年11月時点では、ウディコンサイトからのみダウンロード可能です)

和風のドット絵とキャラクターが魅力的な、探索アドベンチャー。
戦闘もあるのでRPGと言った方が良いのかな?

何やら、密書を探りに忍び込んだ仲間が行方不明になり、主である姫の命で探索に行くことになった墨。
隠密行動ですからとひとりで忍び込むと思いきや、姫様の兄の伊之介がくっついてきます。
墨はなにやら嫌そうですが、味方居るって心強い。

天井裏に忍び込んで、下の部屋の様子を伺いつつ調べていきます。
最初は状況からてっきりステルスゲーだと思い、見つからないように慎重に探索していました。
が、うっかり見つかってしまいやむを得ず戦ったところ、倒すと二度と襲われないことに気付きまして。
決して殺すわけではなく気絶させるだけ、というところで良心の呵責もなく、
その後は手あたり次第になぎ倒して探索していきました。
序盤の隠密行動は何だったのだ。
まぁ、結果としては気絶させて調べないと進まないので、隠密に徹することは出来なそうです。
また、屋敷の見張りだけでなく、天井裏にはごく稀に妖怪も出没します。

敵の強さはさほどでもなく、サクサク勝てる感じでした。
ありがたいことに天井裏には商人がいて、回復アイテムや防具を買ったり武器を研いで強化したりできます。
武器は買い替えでなく、そのまま強くしていくというのも面白いですね。

ほんの少し謎解き要素もありますが、これも難しくはありません。
屋敷も迷うほど広くなく、ストレスなく探索できました。
しかし、後半になるにつれ、何やら不穏な気配が漂ってきます。
段々と程良い緊迫感が生まれましたし、ストーリーも気になるしで、進めるのが楽しかったです。

エンディングは、後半で分岐します。
最後の選択肢で、「えぇー……伊之介怪しい」と疑心暗鬼に囚われ、ちょっと選択を迷いました。
何と言うか、ほのぼのゲーというだけではない、でもドロドロでもない(エンディングにもよりますが)。
清濁併せ持つも、後味は悪くない、良い塩梅のストーリーだったと思います。
コンテストの物語性3位に輝いたのも納得。

END2だけは条件が分からず、公式サイトさんを拝見しました。
攻略があって、ありがたかったです。

姫も墨も可愛いし、伊之助も良いです。
墨の仲間たちも魅力的でしたし、もっと彼らのストーリーが見たいと思わされました。


WOLF RPGエディターコンテスト
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